「世界コスプレサミット2013」TAF予選大会

写真拡大



2013年3月24日(日)、「東京国際アニメフェア2013」にて「世界コスプレサミット2013」日本代表選考会TAF予選が行われた。「世界コスプレサミット」こと「WCS」は、世界中で活躍するコスプレイヤーたちを通じ、新しい形の国際交流を作るために生まれた一大プロジェクト。2003年より毎年開催され、昨年の2012年には20カ国が参加。参加国は年々増え続けており、他方から注目集めている。
「WCS」では、コスプレイヤー達が2人1組となって衣装・アクション・演技などといったパフォーマンス、そして作品への愛を通して競い合う。名古屋で開催されるチャンピオンシップに向けて行われた今回の予選には、5組の参加者が出場した。

まず1組目は、ゲーム『龍が如く』の秋山駿と新井弘明のコスプレイヤー。コスプレ暦1ヶ月という短い期間にも関わらず、表情などの細かい演技、タバコといった小道具などを使い、作品の持つ雰囲気を演出。『龍が如く』の特徴である激しいアクションシーンを再現した。
2組目は特撮『侍戦隊シンケンジャー』よりシンケンオー、『炎神戦隊ゴーオンジャー』よりエンジンオーという“特撮ロボット”のお二人。『海賊戦隊ゴーカイジャー』のエンディング曲「スーパー戦隊 ヒーローゲッター」に合わせ、歴代戦隊シリーズ全てのポーズを取り入れた独特のダンスを披露。ロボットのかっこよさとダンスの振り付けによるかわいらしさがミックスされたパフォーマンスで観客を魅了した。
続いて3組目は、アニメ『ブラック★ロックシューター』よりブラック★ロックシューターとデッドマスター。武器を上手く活かし、対峙する二人の戦闘シーンを印象的に演出。衣装も、布を何枚か重ねて色を出すなどの技巧が凝らされていた。

4組目は、実写化も決定したアニメ『機動警察パトレイバー』より太田功と香貫花・クランシーのコスプレ。効果音と演技で、見事なパフォーマンスを披露した。衣装にはポリエステルの特殊な布を使用するなど、随所に拘りが見られた。
参加者ラストとなる5組目は、大人気ボカロ曲「パンダヒーロー」のグミとカイトのコスプレ。曲の歌詞を元にしたストーリー性あるコミカルな演出はもちろん、古着を活かした拘りの衣装が目を惹いた。
また、今回審査員として参加していた昨年の「WCS2012」優勝チーム「士魂-SHIKON-」のパフォーマンス披露も行われ、前年王者の貫録を見せつけた。

力作揃いの5組の中から見事にTAF予選代表に選ばれたのは、アニメ『ブラック★ロックシューター』のコスプレパフォーマンスが光った、チーム「桜星」の2人。衣装や小道具などの完成度もさることながら、戦闘シーンの再現などパフォーマンス力の高さが決め手となったようだ。
見事勝利を捉えた二人は「もっともっと精進していきたいです」と、代表に選ばれた喜びと今後の意気込みを語った。

そして最後に、審査員を務めたイラストレーター・岸田メル氏から重大発表が行われた。その内容とは、岸田氏が「WCS」の公式キャラクターを手掛けるというもの。岸田メル氏といえば、ふんわりとした雰囲気のかわいらしいキャラクターや、透明感のあるイラストが特徴的な大人気イラストレーターだ。その人気は日本だけに留まらず、海外からの呼び名も高い。“世界交流”を目指した本プロジェクトにおいて、納得の起用といえるだろう。
また岸田氏の地元は、「WCS」の本拠地である愛知県。人気イラストレーターとなった今もなお名古屋に住んでおり、かつアニメやマンガなどのサブカルチャーの第一人者であるといったことも、今回の公式キャラクターデザインに繋がったようだ。
イベントでは公式キャラクターとして作られた4人のうち2人の初披露が行われ、かわいらしい女の子キャラクターたちに大きな歓声と拍手が沸き起こった。公開されたキャラクターたちには、足と胸元にそれぞれ“WCS”のロゴが入っており、その特徴的な衣装や髪型、小道具なども含め話題を呼びそうだ。
また、国や異文化といった様々なカルチャーをイメージして作られたという、このキャラクター達。公式キャラクターとしての起用だけでなく、今後はノベライズ化などの様々なメディアミックス展開を行っていきたいということだ。
今回発表されたのは女性キャラクターのみだが、未発表の2人は男性キャラクターになるとのこと。果たしてどのようなキャラクターとなるのか、次回の発表を待とう。

「世界コスプレサミット2013」公式サイト http://www.tv-aichi.co.jp/wcs/2013/