顧客ロイヤルティの、「ロイヤルティ」って一体何を意味するのでしょう。世界最大のオーガニック/自然食スーパー、ホール・フーズ・マーケットの逸話に思うこと。


顧客ロイヤルティ、従業員ロイヤルティ・・・。ビジネスをしている人なら誰でも一度は耳にしたことのある言葉だと思います。

ロイヤルティを英語の辞書でひくと、次のような定義が出てきます(以下は私が日本語に訳したものです)。

ロイヤルティ:特定の人、国、団体、あるいは目的に対して忠実であること。熱愛すること。

この定義を基に考えると、ロイヤルティとは心や感情の問題であることがわかります。しかし、これがビジネスの世界に持ち込まれてしまうと、いつの間にかお金の問題になってしまうのです。

例えば、ロイヤルティ・プログラムと呼ばれるものがあります。日本では「ポイント・プログラム」でしょうか。メンバーズ・カードなど、顧客の購入を記録し、追跡する仕組みがあって、購入する額や頻度にしたがって「ポイント」が貯まっていきます。そして、その「ポイント」をプレゼントや値引・割引などある種の特典と引き換え可能にすることによって、顧客のロイヤルティに報いるというコンセプトです。

ビジネスの世界では成果が数値化でき、測定できなければいけませんから、ロイヤルティを測る指標として購買額や頻度などが用いられるのはうなづけます。しかし、ビジネスを運営する側(つまり企業)のマインドセットとして、「購入=ロイヤルティ」と信じこんでしまうと、顧客を誤解し、顧客との間に行き違いをつくることになるのではないかと思うのです。

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