/なんの能も実績もないやつに限って、すぐ人に頼って、相談だ、会議だ、と言う。そのくせ、なんの聞く耳も持たず、一方的に面倒を押しつけてくる。だが、そんなものに関わったら、キミがほんとうに守るべきものの方を失うことになってしまう。/

 ちょっと相談があるんだけど、などと言われたら、あぶない、あぶない。それ以上、いっさい何も聞かずに電話を切った方がいい。それは、絶対にまともな相談なんかじゃない。金を貸してくれ、手を貸してくれ、名を貸してくれ、等々、一方的な頼みごとだ。キミがなにか意見したって、まったく聞く気などあるまい。いや、すでに人の話を聞く余地など無くなってしまったから、キミに頼っているのだ。そいつは、かってに自分で始めてしまったくせに、収拾がつかなくなって、他人を巻き込もうとしている。そんなデタラメなやつの後始末になんか、なんで関わる義理がある? すでにトラブルになっているのだろうから、話を聞いたという事実を作っただけでも、いまあの人に相談中なんだ、などと、やつにかってに名前を利用され、いずれ渦中に引っ張り出させてしまう。

 会議もそうだ。会議というのだから、みんなで話し合うのか、というと、そんなことはない。話は、全部もう決まっている。それを一方的に伝達し、ただ同席させて連帯責任を負わせる。つまり、決めたやつは、本来はかってに決める権限もないくせに、独断で決めてしまうような、職務分掌も無視するいいかげんな野郎。そのうえ、伝達されるのは、そいつがそれこそ職務分掌も理解せずにかってに決めた、わけのわからない妄想プランで、やる前から破綻しているのに、その正体不明のプランの分担だけが割り振られる。あのなぁ、机上で考えるのは簡単だが、現場はそのとおりにはいかんのだぞ。まず先に現場の意見を広く聞いてから話を考え始めろよ。と思っても、もとより、そんなデタラメのやつに人の話を聞く耳は無い。

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