陝西省西安市から鄭州市に向かう高速鉄道で1日、発車前に車両上部でスパークが発生し、車両の電源が切れる事故が発生した。すぐに予備電源が作動したものの、車両を点検修理するために乗客は違う車両へ乗り換えることになり、40分遅れで西安北駅を出発した。鉄道部門によれば、事故の原因は視界が200メートル以下となる「もや」だという。中国新聞社が報じた。

 車両を交換して西安北駅を出発した高速鉄道が渭南(いなん)北駅の到着すると、再び車両上部でスパークが発生。予備電源による照明以外は、暖房を含めすべて電源を喪失してしまった。その後、乗客は30分間列車の中で待たされ、再度、別の車両に乗り換えることになった。

 西安鉄道局はこの件に関して「もやの影響を受け、列車のパンタグラフで火花が生じ、ヒューズが飛んでしまった」と原因を説明。安全のために後続列車も含めて遅れが生じたことを謝罪した。

 専門家は「もやにはイオンや煤塵(ばいじん)粒子が多く含まれ、高圧の状況下では碍子(がいし)を破壊し、スパークが発生する」と説明。「もや現象はたびたび電気車両の停止、工場や市民生活での停電を引き起こす」と述べた。(編集担当:及川源十郎)