○ 日本代表(10点満点評価)

FW:李

MF:香川 本田 岡崎
MF:遠藤 長谷部
DF:駒野 今野 吉田 内田
GK:川島

FW:李
MF:香川 本田 清武
MF:家長 阿部
DF:槙野 今野 吉田 内田

GK:川島

FW:李
MF:清武 家長 本田
MF:細貝 阿部
DF:槙野 今野 吉田 内田
GK:川島


李忠成:6点


相手DFを引き付ける囮役として、良いプレーを見せていました。惜しいヘディングシュートもありましたね。個人的には、パフォーマンスの良し悪しという事ではなくて、プレーのスタイル的に、それが重ならないという意味で、前田よりも李の方が、本田との相性は良いのかなと感じました。

そして、李の場合には、CFとして最前線に張っているよりも、流れの中で、2列目の選手と積極的にポジションを入れ替えた方が良いのかなと思いますね。そうやって2列目ぐらいのところからトップスピードでゴール前に入って行くプレーをした方が、李の場合には得点が取れそうな気がします。

本田と岡崎はトップにも入れますから、その2人と流れの中でポジションを入れ替えるという事もそうですし、また、本田もしくは岡崎がトップに入って、香川が中央や右へ移動した時には、李が左サイドに入る、という事もできると思います。そういう流動性が確立されてくると、とても面白そうですね。


香川真司:9点

アルゼンチンにはメッシ、ドイツにはエジル、オランダにはスナイデル、スペインにはイニエスタ、ならば、日本には香川がいる、というのは言い過ぎですかね? (苦笑) しかし、それぐらい、ドイツに渡ってからの香川というのは凄い選手になったなと思います。もし宇佐美や宮市がこのポジションを香川と争うのだとしたら、その壁は相当厚いなと思いますね。


但し、やっぱり香川は、偽りのSHだなと思います。そして、香川を偽りのSHとするシステムを構築する事が、この布陣での大きなポイントになってくるような気がします。香川はSHと考えず、トップ下やシャドーの選手だと考える。その上で守備をどうするのか、そこがポイントになってくると思います。

そしてその為には、右SHの選手が、レアル・マドリードのディ・マリアのような選手になるか、ボルシア・ドルトムントのグロスクロイツのような選手になるか、という事が必要になってくるかなと思います。バイエルン・ミュンヘンのような、ロッベン、リベリー、のような両サイドであると、ちょっと守備面で厳しいかなと思いますね。


本田圭佑:7点

毎回チェックはしていても、なぜかあまり書く気にはなれないので、CSKAの試合はスルーしてしまっているのですが(苦笑)、そのCSKAでの活躍の通り、今の本田は好調ですね。本田の好不調は身体のキレや運動量ですぐに分かるので、それを考えても、やはり今の本田は好調だなと思います。

それにしても、チームとして高い結果が出せているからなのか、その他に理由があるからのか、日本代表の選手たちというのは、日本代表でプレーする時に、とてもモチベーションが高いなと思いますね。南米選手権のアルゼンチン代表やブラジル代表を見た後だと、そのような事も感じました。

これから上がって行こうとする日本。高度成長期の日本。そして、低成長期のアルゼンチンやブラジル。そんな感じのテンションの差があるような気がしました。日本代表も、ほとんどが海外でプレーする選手になって、親善試合などではあまりモチベーションが上がらない、という選手が出てきそうな気もしますが、そういう選手がいないという事も、今の代表の好調さを生んでいるのかなと思います。



清武弘嗣:6点

セレッソはドキドキしてるのではないでしょうか? 香川、家長、乾、そして、更に清武も・・・。その可能性がどんどん高まっているような気がします。Jリーグで実績が無い宮市がアーセナル。フル代表での実績が無い宇佐美がバイエルン。それを考えると、清武がこのままフル代表に定着したら、海外移籍というのは確実になってくるような気がします。

最近の清武のプレーを見ていて思うのは、デビュー当時のプレーと比べて、かなり強さが出てきたな、という事ですね。テクニックやスピードは前から有りましたが、そこに強さが加わって、その事によって、1つ1つのプレーが、ピシッ、ピシッ、と行われるようになり、パワーアップと共に大きくレベルアップしたなと感じます。

それで、柏木がなぜ、なかなか代表に定着できないのか、という理由が、個人的には、そこだと思っている訳ですね。世界で戦う為のフィジカル。そして、プレーの迫力。力強さ。それが物足りないと思っています。パワー不足は技術のブレを生んでしまうし、プレーの持続性も少なくしてしまいますからね。


遠藤保仁:6点


少し前に体調不良が伝えられていましたし、長い間、ほとんど休み無く、クラブと代表でプレーし続けているのに、その年齢を考えると、かなりタフな選手だなと思いますね。個人としての守備力というのは、これ以上は・・・、という気はしますが、長谷部とのコンビは試合を重ねる度に増してきていて、成熟してきたなと思います。

そろそろ遠藤は・・・、そろそろ遠藤の後継者を・・・、そんな声に対して、いやいや、俺は2014年までやれるから、そんなアピールをされているような気がしてきます。そしてそうやって遠藤が頑張ってくれる事は、その次を育てる為の時間をくれている事にもなるので、その時間を有効に使わなければならないなと思いますね。

柏木、そして、個人的には、山田直輝はボランチとして大成した方が面白いのではないかと思っていますが、その時間の間に、もう1つ2つ、彼らにはレベルアップして欲しいですね。遠藤を超える攻撃力と守備力を持つボランチ。その出現は更なる日本代表のレベルアップを約束してくれるものと思います。


長谷部誠:6点

ヴォルフスブルクでは、マガトになってから、右SBで起用されていますが、やはり長谷部はボランチが良いなと思いますね。但し、ヴォルフスブルクでは、日本代表の時よりも、ボランチとして高いパフォーマンスを出せていない、という事も事実で、そこはやはり解決しておきたい部分だなと思います。


それで思うのは、少し、美味しいところだけ頂こう的な、そんな感じのプレーをしても良いのかな、という気がしています。縁の下の力持ち的なプレーが長谷部の真骨頂ではありますが、やはり運動量とかそういうフィジカル的な部分は少しづつ落ちてくると思うので、効率性という事も考えてプレーする時期に入ってきたのかなと個人的には思っています。

日本代表でプレーする時には、長谷部は完全にフィットしているので、そういうプレーが自然に出来てきているのかな、という事を思う訳ですが、ヴォルフスブルクでプレーしている時には、そういう部分で少し厳しそうだな、と感じるところがあります。少し効率性という事を意識してみて欲しいなと思います。


駒野友一:6点

ジュビロでも良いパフォーマンスを見せていますし、ベテラン健在だな、と感じさせるようなプレーでした。内田、長友、安田、若い世代のSBの台頭が著しいですし、他にもSBには何人か候補がいますが、SBのもう1枚のピースは、ベテランの駒野なのかな、とも思いますね。


内田篤人:6点


内田が決定的なシュートをギリギリで外す。もうお約束のようになっていますね(苦笑) まあ、そこは置いておくとして、この試合を見る限りでは、内田が昨シーズンと比べてコンディションやパフォーマンスを落としている、そのようには感じられませんでした。やはりシャルケでのスタメン落ちはラングニックの好みなのでしょうか?

内田らしいロングフィードも見られていましたし、精度のあるセンタリングも見られていましたし、守備でも良いプレーが見られていました。そんなに焦る必要は無いと思いますが、もしこのままスタメン落ちが続くようであれば、移籍をした方が良いかなと思いますね。まあ、その前に、ラングニックがいなくなる、という可能性もありますけど。


吉田麻也:5点

闘莉王や中澤はもう必要無い。そう感じさせて欲しいのですが、まだまだ遠い感じがしますね。CBは特に経験が必要なポジションですから、2014年も、もしかしたら、闘莉王や中澤の出番があるかもしれないなと思ってしまいます。時間はあるようで無いですからね。吉田には少し焦って欲しいかな、という気もします。

但し、前にも書きましたが、吉田はストッパータイプではなくて、リベロもしくはスイーパータイプのCBだと思いますから、今野との組み合わせというのは、ちょっと違うと思っています。今野と栗原、吉田と栗原、というのは組み合わせ的に合ってると思いますが、今野と吉田という組み合わせは、あまり良くないなと思っています。



今野泰幸:5点

主に地上戦を仕掛けてくるような相手との試合となれば、今野はCBとして活躍してくれると思いますが、主に空中戦を仕掛けてくるような相手との試合となった場合には、やはり厳しいかなと思いますね。問題はそこだけですが、その問題はかなり大きいと思います。

身長の問題ではなくて、空中戦の強さ、クロスボールに対して弾き返して行く強さ、そこですよね。今野が、CBとボランチ、どちらをやりたいと思っているのか分かりませんが、CBとして起用する場合は、相手によるかなと思いますね。


川島永嗣:6点

特に大きな問題となるようなプレーは無かったですね。相手が尽くシュート外してくれていたので、ファインセーブも無かったですが、川島のプレーで失点するような事もありませんでした。これまでの試合でも安定していましたし、安心感がありますね。



槙野智章:5点

所属クラブでは試合に出られていないので、試合勘みたいなものはどうかな、と思っていたのですが、特に問題は無さそうでした。4バックの時は、SBで安定なのでしょうか? 3バック要員なのかな、という気もしますが、長友には高さが無いので、そこに不安が出た時には代える、という事もあるのかなと思います。

但し、本人がどちらをやりたいと思っているのかは分かりませんが、個人的には、4バックであっても、槙野はCBの選手なのではないかな、と思っています。今野、吉田、栗原、伊野波、彼らとはまた違ったタイプのCBとして、そこのポジションで育てた方が伸びるような気がします。


家長昭博:4点

キリンカップの時には、それほど守備面での問題が出なかったのですが、この試合では、やはり心配されていた守備面での不安というのが、かなり出てしまったなと思いますね。運動量。粘り強い守備。危険を察知する能力。リスクマネージメントのしっかりしたプレー。それが出来ないと、ボランチというポジションは厳しいと思います。

マジョルカでもスタメンは確保出来ていませんし、今の日本は2列目の選手がとても豊富なので、きちんと計画的に自分を成長させて行かないと、あまり良い未来は待っていないかなと思います。家長と森本は、そこが課題かなと思いますね。大きな期待をしている選手の1人なので、とにかく頑張って欲しいなと思います。



阿部勇樹:4点

かなり久々の代表でのプレーとなりましたが、やはりそのブランクは感じられたなと思います。レスターでのプレーは全くチェック出来ていないのですが、どうなのでしょうか? Jリーグに戻ってくるか、スタメン出場できる1部リーグのチームへ移籍するか、考えた方が良いような気がします。

また、もう少し、代表に力を入れた方が良いような気がしますね。クラブでの試合が大事という事も分かるのですが、代表試合はその為のアピールにもなるので、日本代表の阿部、という事をアピールした方が良いような気がします。結果が全てでもあるので、代表で結果を出せば、必ず良い方向へ進むような気がします。


* 岡崎と細貝に関しては評価省略。