イオン、イトーヨーカ堂、ローソンなどの小売や味の素、花王、キリンビール、資生堂、プロクター・アンド・ギャンブルといった消費財メーカ、更に卸のトップ企業15社が主体となり、流通効率化のための協働の取組を開始した。

参加企業は以下の通り。

■ 製造業
- 味の素株式会社
- 花王株式会社
- キリンビール株式会社
- 株式会社資生堂
- プロクター・アンド・ギャンブル・ジャパン株式会社

■ 卸売業
- 株式会社あらた
- 国分株式会社
- 株式会社菱食
- 株式会社Paltac

■ 小売業
- イオンリテール株式会社
- 株式会社イトーヨーカ堂
- 株式会社マツモトキヨシホールディングス
- 株式会社ヤオコー
- 株式会社ライフコーポレーション
- 株式会社ローソン

本年5月よりこれら15 社の社長等が参加する3回の準備会合が重ねられ、消費財流通事業者のビジョンの作成と本年度に協働して取り組むテーマを決定した。経済産業省商務流通グループも積極的にこの取組を支援しているという。

サプライチェーンマネジメント(SCM)は、原材料や部品の調達から製造、販売に至るまでの商品供給の流れを一つの鎖(サプライチェーン)ととらえ、そのチェーンに関わる部門・企業の間で全体最適を目指すというもの。全体最適を目指すということは、サプライチェーンの中に潜む無駄を解消していくということで、サプライチェーンマネジメントと環境経営は非常に親和性が高い。

目指す姿は美しいが、実際の現場レベルでは、自然の流れとしては全体最適よりも個別最適に走ってしまうため、SCMの確立は容易ではない。日本でSCMという言葉が普及し始めたのは1990年代後半からだろうか。多くの企業がSCMの取組を進めているが、ともすれば利益の奪い合いとなってしまう売り手企業と買い手企業の間で全体最適を目指すというのは非常に難しく、SCMが普及し始めて10年以上たった現在でも、ほとんどのSCMの取組は自社内での最適化に留まっているのが現状だ。


続きはこちら