中山美穂(撮影:野原誠治)
 中山美穂12年振りの主演作であり、夫の辻仁成の同名小説を映画化した「サヨナライツカ」。27日、完成報告会見が東京・マンダリン オリエンタル東京で行われ、主演の中山美穂、西島秀俊、石田ゆり子、イ・ジェハン監督が登場した。

 本作は1975年から現代にわたり、自由奔放な沓子(とうこ)とエリートビジネスマン・豊との燃えるような恋愛を、タイ、韓国、日本を舞台に壮大なスケールで描く話題作。2005年公開の映画「私の頭の中の消しゴム」を日本でもヒットさせた、イ・ジェハン監督が美しい映像と共に描き上げた。監督は原作を映画化したきっかけについて「別れたくても別れられない、忘れたくても忘れられない2人を映像にしたかった」とコメント。

 肩を出したエスニック風ドレスで登場した中山は「想いをこめて演じました。皆さんにこうやって完成した映画をご覧いただけることが嬉しいです」と深々とおじぎし、変わらぬ美しさと妖艶な色気で観客を魅了した。12年振りの女優業は緊張しますか? との問いに「すごく緊張しています。今こうしてカメラがたくさんある場所に立って、こうして取材していただくことで改めて久しぶりだな、と感じました。でも、撮影ではブランクを感じず穏やかに演じることができました」と穏やかに微笑んだ。

 また、29歳から50代まで年齢幅のある役を演じる為に、痩せたり太ったりと体系を変化させたという西島は「体重は13kgくらい増やして、そのシーンを結局使わなかったり色々あったんですけど(笑)。でも大変だったのは、体じゃなくて、監督に要求される、複雑に絡み合った感情を表現する所です。でも辛かったからこそ、楽しかったしやりがいを感じました」と話し、「切ない想いをしたことがある、全ての人に観て欲しい」と映画をPRした。

 自由奔放な沓子と対極であり、夫の帰りを待ち続ける光子を演じた石田は「耐える女性ではありますが、魅力が無い人物になってしまうと、『沓子さんを好きになっても仕方ない』と思われてしまうと思ったので、、彼女の生きる美学を自分なりに考えました」とコメント。39歳の中山と、40歳の石田2人の“アラフォー”女優の美しさが、最後まで光り輝いていた。

 映画「サヨナライツカ」は、2010年1月23日新宿バルト9ほか全国ロードショー。

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