アサヒビールでは近年、
ビール系の新製品を出す際に、

「目利き調査」

を必ずやることになっているそうです。


「目利き調査」の協力者である一般消費者は、
新製品の「プレスリリースの内容」を見ただけで、

当該製品が売れるかどうか

を高い精度で判断できる人たち。


アサヒビールでは、こうした、いわゆる

「目利き」

の人たちをオンラインで組織化し、
新製品の早期の需要予測に活用しています。


例えば、「クリアアサヒ」は、
目利き調査の結果によれば、高い確度で、
ヒットすることが予測されていたそうです。


さて、当調査の、
実際の調査内容は以下の通りです。

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・当該商品が売れるかどうかの判断をしてもらう
・当該商品の評価ポイントや印象を聞く(自由回答)



・発売後の商品評価を同一人物に再度行ってもらう

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アサヒビールの委託を受けて、
目利き調査の研究を担当したのは、
慶応大学商学部教授、清水聰(あきら)氏。


清水氏によれば、
従来の新製品の需要予測調査には、
次のような問題がありました。

・発売後13-26週間の実売データからわかる

 「トライアル率・リピート率」

 に基づく予測精度は高いが、コンビニなどでは
 売れ行きが良くないと4週間ほどで撤去されて
 しまうため、発売早期での予測はできない。
 (13週間以上も店頭に置かれている時点で既に
  ヒット商品である・・・) 

・そもそもどんな人が買っているのか、
 またなぜ買っているのかがわからない。


しかし、目利き調査の場合、
プレスリリースの段階で新製品の売れ行きを
予測することができます。

目利きの人たちが「売れる」と判断した商品が、
発売後どの程度売れたかを検証した結果を見ると、

相関係数:0.91

という商品もあり、予測精度は極めて高いそうです。


したがって、発売初期における生産過剰や、
逆に品不足による機会損失のリスクを低下させる
ことが可能です。


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