小さな会社の成長戦略について思うことをつらつらと書きます。ここに書いてあることは、投資会社に対しては完全に無意味なことですが、経営者には意味あることですね。


 未だに投資銀行で生き残っている知人がいつも言います。

 「映画のファンド組む時もそうだし、甘い経営者もそうだけど、思いがどうとか、社会的な素晴らしさがどうとか、そんな話しはどうでもいいんだよね。いくらの投資を何にどう使って、いくらのリターンが得られる見込みなのか?そのマーケティングプランは?だけ教えてくれりゃいいんだよ。俺らはキャッシュの回収を目指して投資するだけなんだからさ。映画の素晴らしさとか、事業の素晴らしさをピュアに数時間説かれても、投資する金額の何の参考にもならないんだよね。」

 これは全くその通りです。

 説明する相手を間違えています。いわゆる大きな組織の投資側の人間は経済性以外に興味を示しません。

 当たり前です。個人の資産家に投資をお願いするなら別ですよ。情に訴えてもいいでしょう。

 でも、上記の場合、完全に相手を見誤っています。

 当然、顧客に事業の社会性を説くことは重要になってきています。そうでない会社は淘汰されるでしょう。

 でも、投資会社は、大事な年金やらを預かって投資するんです。思いがどうとか言って、人の老後の資金をだめにしてはいけません。

 リターンにしっかりこだわるのは当たり前ですよね。

 こういう投資会社にとっての成長戦略というのは、かっちりした数字の世界としっかりリンクしたマーケティングプランです。それはそれでベイン&カンパニーさんあたりがお得意でしょう。

 でも、成長戦略を考える時に、オーナー企業さんだと、やはり経営者の心の中からどんな未来像を引っ張り出せるのか?がすごく大事になってきます。

 未来像を生み出す作業はけっこう大変です。

 人は、現在のことは言えます。

 過去のことも少し思い出せば語れます。


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