いまこそ知りたい、正しい使い方。「エアコンの電気代節約術」|お金の教科書Vol.94
毎日の暮らしや将来に必要なお金のこと、きちんと把握してますか?「わからない」ゆえの不安は、知ることで解消できるはず! “お金初心者”の3人と一緒に、お金の勉強を始めましょう。今回は「エアコンの電気代節約術」の話。
今回の先生

「夏の必需品、エアコンの電気代節約術を教えます!」
節約アドバイザー・和田由貴わだ・ゆうき 消費生活や家電製品、食生活など、暮らしや家事の専門家として多方面で活動。“節約は、無理をしないで楽しく!”をモットーに、快適と節約を両立したスマートな節約術を提唱する。
生徒代表

「夏場の電気代、抑えたいけどなかなか難しい…。」
地道奈子じみち・なこ 28歳・派遣社員。既婚・子なしのDINKS。つみたてNISAは2年前にスタート。貯まったポイントを使った投資など、自分ができる範囲で楽しむのが得意。
エアコンが効率的に稼働する環境づくりとは?
奈子
暑くなってきて、エアコンを使う頻度が高くなりました。
和田
これからの時期、エアコンは欠かせないですよね。家庭における年間消費電力量が高い家電製品のトップが、エアコンだって知っていましたか?
奈子
やはり! 例年、夏場は電気代が高くなるのが悩みですが、使わないわけにもいかないし…。
和田
使い方を見直すことで、部屋を効率的に冷やすことができるので、節約につながりますよ。
奈子
賢い使い方、知りたいです。
和田
ポイントは、大きく3つ。まずは、室内の温度を上げない対策をすることです。室温が高いと、部屋を冷やすために多くの電力を消費することに。窓に当たる日射熱を遮るよう対策しましょう!
奈子
帰宅して部屋が蒸し暑いと、エアコンが効くまでに時間がかかりますもんね…。
和田
それから、エアコン本体や室外機が効率よく稼働するような環境づくりを。フィルターのお手入れや、室外機に熱がこもらないような工夫をすることが重要です。
奈子
フィルター掃除、ついサボりがちなのでがんばります!
和田
そして最後は、エアコンの設定などの使い方です。
奈子
設定って、節電ポイントなんだろうなとは思いつつ、よくわからなくて…。ついそのときの気分のままに使ってしまいます。
和田
そうですよね。でも面倒がらずに見直すことで、消費電力を抑えることができますよ!
知っておきたいエアコンの豆知識
奈子
ところで、外出時はエアコンをつけっぱなしの方が節電になるというのは本当ですか?
和田
季節や時間帯にもよりますが、基本的には30分以上外出する場合は、電源を切った方が節電に。
奈子
長年の疑問が解決しました。これからは消すようにします!
和田
それから、エアコンの買い替えを視野に入れている人は早めに動いた方がいいかも。
奈子
そうなんですか!?
和田
「エアコン2027年問題」といって、来年4月から国の省エネ基準が大幅に引き上げられます。それに伴い安いモデルの製造・販売が減少し、エアコンの価格相場も上がるといわれています。
奈子
なるほど…。実家のエアコンが古かった気がするので、両親に注意喚起せねば!
和田
古いエアコンはエネルギー効率が悪いことが多いので、10年以上使っているなら買い替えを検討しても。省エネ技術は年々進化しているので、長い目で見れば電気代の節約になりますよ。

エアコンの電気代を節約するポイントをおさらい!
室内の温度が上がらないよう対策する
屋外でできる対策
窓に日が当たるようであればサンシェードやすだれなどでガードし、日差しによる日射熱の侵入を防ぐ工夫を。「植物を使ったグリーンカーテンなども効果的です」
室内でできる対策
窓から入り込む太陽光や熱気を防ぐ遮熱カーテン、窓に貼る遮熱フィルムなどで、室温上昇を抑えることができる。「屋外での対策が難しい場合はぜひ活用してください」
エアコンをメンテナンスする
エアコン本体
フィルターや内部にホコリが溜まるとより多くの電力を消費するため、定期的な清掃を。「フィルターは、2週間に一回の水洗いを目安に。設置場所がキッチンに近かったり喫煙者がいる場合は、定期的に洗剤洗いも取り入れると効果的です。お掃除機能付きエアコンの場合、フィルター清掃の頻度は低くて大丈夫ですが、ダストボックスの清掃を忘れずに。内部クリーニングは、2〜3年に一回を目安にするといいと思います」
室外機
室外機に直射日光が当たると内部が高温になり、熱を逃がす効率が落ちて消費電力が高くなる原因に。室外機に直射日光が当たらないよう、遮熱カバーやサンシェードなどでガードするようにしたい。「その際、室外機の周辺には物を置かず、吹き出し口を塞ぐことがないように注意を。消費電力が増える原因になります」
エアコン使用時の設定や環境を見直す
設定温度
環境省が推奨する冷房時の推奨温度は、室温28℃。「これはエアコンの設定温度ではなく、エアコン使用時の室温のこと。そのためお部屋の環境や連続運転時間によって適切な設定温度は異なりますが、温度を低くするほど消費電力は上がります」
運転モード
湿度を下げたい場合はドライ運転、室温を下げたい場合は冷房運転がおすすめ。「目的に合わせた運転モードを設定することで、消費電力を抑えることができます」
風向・風量の設定
風向は水平、風量は自動モードに。「冷たい空気は下に溜まるので、風向は上〜水平に。部屋全体をムラなく冷やせます。風量の強弱は電気代に大きな影響はありません。暑いと感じたら設定温度を下げるのではなく、まずは風量を強くしてみてください」
扇風機やサーキュレーターを併用する
エアコンから出る冷気を循環させる扇風機やサーキュレーターは、室内の温度ムラを解消し、冷房効率を高めてくれる。「風を感じることで体感温度が下がるうえ、電気代は1時間数円程度。併用してエアコンの設定温度を1℃でも上げた方が節約に」
★次回は、2502号(7月1日発売)掲載予定です!
イラスト・小迎裕美子 取材、文・宮尾仁美
anan 2500号(2026年6月10日発売)より


