国際宇宙ステーションで空気漏れ、NASAが飛行士に退避指示 ロシア側の対応受け

(CNN)国際宇宙ステーション(ISS)のロシア側区画で空気漏れが発生し、宇宙飛行士5人は5日、ロシア側が対応に当たる間、ISSにドッキングしている宇宙船に退避することを余儀なくされた。
米航空宇宙局(NASA)の5日夜の声明によると、ロシアの宇宙機関「ロスコスモス」は「漏洩(ろうえい)の可能性が指摘される箇所へのアクセスを改善し、さらなる点検を行う」ため、ブラケット(固定具)を切断する計画だった。
この方法は「当該エリアの構造物に対するリスクを高める可能性」があったことから、NASAは宇宙飛行士たちに対し、退避して緊急脱出に備えるよう指示したという。
ドラゴン宇宙船でISSへ飛んだ米スペースXの「クルー12」ミッションの飛行士4人は全員、避難した。ロシアのソユーズ宇宙船でISSに到着したNASAの飛行士も、クルー12の飛行士と共に避難した。
ただ最終的には、漏洩対策としてブラケットを切断するロスコスモスの計画は実行されなかった。
ロスコスモスが「さらなる測定とデータ評価の間、5日の修理作業をいったん中断した」ことから、NASAは退避指示を実施後すぐに解除した。
NASAは5日の声明で、ロスコスモスの方針変更を「強く支持する」と付け加えた。
亀裂や漏洩はロシアが運用する宇宙ステーションの一部、具体的には「ズベズダ」モジュールとドッキングハッチを結ぶ移送区画で見つかり、2019年から懸念視されてきた。NASAによると、今回の問題の発端は4月に貨物宇宙船が到着した際、ロスコスモスがモジュールの気圧を再測定したことだという。
修理作業が再開される時期は今のところ不明。
5日のこれより早い時間のロシア国営メディアの発表によると、ロシアの宇宙飛行士は点検の際、空気漏れの可能性がある箇所を2カ所発見。ロスコスモスは乗組員の安全を脅かす状況ではないと強調した。
ロシアメディア「ズベズダ」の報道によると、一つ目の漏洩は速やかに塞がれたが、もう一つの箇所では作業が続けられた。
退避した5人の宇宙飛行士は全員、2月にクルー12のメンバーをISSへ運んだスペースXの宇宙船「クルードラゴン」に身を潜めた。
ISSで問題のある漏洩が初めて確認されたのは19年。ズベズダモジュールとドッキングポートを結ぶ移送区画「PrK」内で見つかった。ズベズダモジュールからの空気漏れの量が増減を繰り返す中、長年にわたり深刻な問題となってきた。
問題を食い止めるため、ズベズダモジュールはISSの他区画からおおむね隔離された状態が続いている。
24年には漏洩率が悪化し、この問題は重大な局面を迎えたが、NASAとロスコスモスの間では事態の深刻さを巡って意見対立が見られた。
