若隆景(右)は押し出しで大栄翔を破った(カメラ・池内 雅彦)

写真拡大

◆大相撲 ▽九州場所2日目(11日・福岡国際センター)

 元関脇で、右膝の大けがから幕内上位に復帰した東前頭2枚目・若隆景(荒汐)が連勝発進だ。関脇・大栄翔(追手風)の強烈な突き押しをあてがって応戦。懐に入ると、相手の引きに乗じて一気に押し出した。

 2日連続で関脇を撃破。優勝経験もある実力者が、久々の上位で存在感を見せている。「下から我慢して前に出られたのが良かったかなと思います。場所前から気を引き締めて相撲に取り組んできました。集中できています」と、うなずいた。

 初日の元大関で関脇の霧島(音羽山)に続く好内容。幕内後半戦の九重審判長(元大関・千代大海)は「2日間とも嫌な相手だが、全盛期の若隆景を見ているような相撲。体も張りも文句なし」と絶賛した。さらには「重さとスピード、それと相手に相撲を取らせない技術もある。大の里を倒す材料はそろっている」と“新大関キラー”に指名していた。