首相官邸に入るウィリアム・ハガティ米上院議員(8月30日)=川口正峰撮影

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 【ワシントン=淵上隆悠】米国のトランプ次期政権で国務長官などの重要ポストへの起用が取り沙汰されている前駐日大使のウィリアム・ハガティ上院議員は10日、米CBSニュースのインタビューで「米国はまず自分たちの問題に集中する必要がある」と述べ、ロシアの侵略を受けるウクライナに対する支援の継続に消極的な姿勢を示した。

 ハガティ氏は、これまでウクライナに対して巨額の支援が行われてきたと指摘し、「米国民は国内に注意を払い、崩壊した国境などに焦点をあてることを求めている」と強調した。ウクライナで多数の犠牲者が出ていることに触れ、「トランプ(次期)大統領がこの惨事を食い止めるだろう」とも語った。

 一方、同盟国との関係についてハガティ氏は、「それぞれ防衛力の強化を図るべきだ」と指摘した。防衛費を増額した日本については「前向きな進歩だ」と評価した。