米外為市場サマリー:一時152円80銭台に下げ渋るも米金利低下が重荷

写真拡大

 8日のニューヨーク外国為替市場のドル円相場は、1ドル=152円64銭前後と前日に比べて30銭程度のドル安・円高で取引を終えた。ユーロは1ユーロ=163円61銭前後と同1円65銭程度のユーロ安・円高だった。

 米連邦準備理事会(FRB)が7日まで開いた米連邦公開市場委員会(FOMC)後の記者会見で、パウエル議長が「政策スタンスは時間とともに中立的なスタンスに向かう」と利下げを継続する姿勢を示したことからドル売り・円買いが優勢だった。また、加藤勝信財務相が8日の閣議後記者会見で為替市場について「行き過ぎた動きに対しては適切な対応を取っていきたい」と円安を牽制したことが影響した面もあった。日本時間午後7時ごろに152円14銭をつけたあとは一時152円85銭まで下げ渋る場面もあったが、米長期金利が低下し日米金利差の拡大観測が後退していることからドル買いは続かず。この日にミシガン大学が発表した11月の米消費者態度指数(速報値)は市場予想を上回ったものの、週末を前にした持ち高調整のドル売り・円買いも入りやすかったこともあって戻りは限定的だった。一方、米次期政権による関税の欧州経済への影響などが懸念されるなか、ユーロ売りが目立った。

 ユーロは対ドルで1ユーロ=1.0718ドル前後と前日に比べて0.0090ドル弱のユーロ安・ドル高だった。

出所:MINKABU PRESS