服の管理がしづらい、着たい服が見つからない、一度も着ずにシーズンを終えてしまった服があった…などクローゼットの悩みは尽きないもの。ここでは整理収納アドバイザーの高岡麻里恵さんに、簡単にできるクローゼット整理のコツと収納方法を教えてもらいました。

STEP1:必要な服、不必要な服に分けてみる

ここではクローゼットの整理をしっかりすることで管理しやすく、取り出しやすくするコツを、2つのステップに分けて説明します。

【実際の写真】クローゼットの扉が開く側によく着る服を収納

整理ができていない状態のクローゼットは、必要な服と不必要な服が混在している状態です。すべてが必要な服だと思っていても、じつは1年以上袖を通していない服はありませんか? まずは必要な服、不必要な服に分けて行くことが大切です。

●自分自身で「服の適正量」を考えることが大切

服の必要・不必要を判断していくために、初めに適正量を考えることが大切です。適正量はその人のライフスタイルに合わせて必要なものの量のことです。

たとえば一週間の服の適正量を考えてみたときに、仕事をしている方なら、仕事は制服なのか? それとも自由なのか? それによっても変わってきます。これからの時期ならニットを何枚持っていれば大丈夫なのか?

たとえば私の場合、仕事着は自由なので7日のうちニットが3枚あれば十分です。それを考えておいてこのニットの適正量を守るようにします。

まず、適正量以上もっていた場合は、最近も着ているニットか、それとも1年以上着ていないものか判断していきます。大切なポイントは、「まだ着られるか」どうかではなく、「着ているか」どうかなのです。

着ていないものは手放します。そして、3枚という適正量は変えないため、新たにニットを購入する場合も、今ある3枚のニットの中から1枚手放さなくては新しいニットは購入しないというルールにします。

そう考えると、ただ、「バーゲンで安かったから」「なんとなくかわいかったから」と安易に購入せず、しっかり見定めて、「このニットは今持っているニットを1枚手放してでも欲しいものか」を判断できます。

STEP2:使用目的や時期によって収納場所を分ける

たとえば冠婚葬祭で着る服と普段着、そして夏服と冬服。これらが同じクローゼットの同じ位置に収納していると、その分、服の量も多くなってしまいます。また、クローゼットをパッと見たときにどこにどの服があるかがわかりづらく、取り出しにくくなってしまいます。

使用目的や時期が異なる服は、それぞれ収納場所を分けて収納しておく。すると管理しやすく見やすい、そして取り出しやすい収納になります。

●収納スペースを区切って収納上手になろう

収納スペースを区切る方法も意識しておくと、より使いやすくなります。たとえば使用頻度に分けてよく着用する服、つまりオンシーズンの物なら手前に収納。さらにクローゼットの扉の形を考えて収納するのもおすすめです。

引き戸であれば引いたすぐの場所によく着る服を収納しておけば、扉を全開にしなくても簡単に取り出せます。観音開きの扉の場合は、真ん中の位置によく着る服を収納しておくといいでしょう。

クローゼット整理のコツ、そして収納方法についてご紹介しました。「分ける」という技術が磨かれることが、整理上手の決め手になっていくと思います。

今回お伝えした整理や収納の方法はクローゼットはもちろん、生活のあらゆるところで活用できると思いますので、ぜひ皆さんも試してみてくださいね。この冬から管理しやすく取り出しやすいクローゼットにしていきましょう。