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 タレントで映画コメンテーターのLiLiCo(53)が、2日放送のTOKYO FM「川島明 そもそもの話」(土曜後5・00)にゲスト出演し、人生の分岐点を語った。

 スウェーデンで生まれ育ち、母の母国・日本のアイドルに憧れて18歳で来日。モデル、演歌歌手などさまざまな挑戦を続けた。極貧の中、約5年間の車中泊生活などを経験しながら、TBS系「王様のブランチ」で映画コメンテーターとしてその才能を開花させた。

 そのきっかけは、1本のアニメ作品だったという。米人気コメディーアニメ「サウスパーク」の日本語吹き替え版声優のオーディションを、プロデューサーのつてで手伝うことに。「日本語も話せるようになったけど、読むってなったらかんじゃったりとか、ご迷惑かけないかな?と思ったけど、“暇だったからいいよ”って言って」。役割は、オーディションを受けに来る声優の相手役として、台本を読むことだった。

 日本語はまだ完璧ではなかったが、英語は分かるため、オリジナル声優の英語音声を聞いて特徴をインプット。「有名な方とかも来て、オーディションをやったけど、結局、メインキャラクターが4人、『サウスパーク』にはいるんですけど、一番おいしい、一番ぽっちゃりのエリック・カートマンの役をもらったのよ」。手伝いで来たつもりが、役をゲットしてしまったという。

 LiLiCoの物語は、さらに驚くべき方向へと好転する。同作のPR用コラムで、お決まりだったという「お勧め映画3選」を紹介。「これ、何かにつながるかもしれない」と直感したLiLiCoは、「サウスパーク無修正版」と、サンドラ・ブロック主演のコメディー「デンジャラス・ビューティー」、さらに母国スウェーデンのラブロマンス「太陽の誘い」と、バラエティーに富んだ3作を選んだという。

 これに興味を示したのが、「王様のブランチ」の制作スタッフだった。「サウスパーク」を放送していたWOWOWのスタッフを通じ、オーディションの打診が来たという。

 「WOWOWの担当の方から、“王様のブランチから電話が来たから。絶対映画コーナーだよ”って言って。それで“チャンスだよ。いけるよ!”って言って、3回くらい面接して、もう本番だったの」

 日本語にはまだ不安があり、毎回不安を抱えながらの出演だったという。それでも、番組宛てのメールでは好反応が。「“LiLiCoさんからいっぱい元気もらってます”とか、“LiLiCoさんが勧めていた映画を見たけど大号泣しました”とか、“人生を変えてくれました”とか、いっぱい届いて」と明かし、「そこから少しずつ変わっていった」と振り返っていた。