『踊る大捜査線』シリーズ再放送が大成功！フジテレビ「ハッピーアワー」枠継続の”不幸中の幸い”

2024年10月23日 12時0分

『踊る大捜査線』シリーズの映画公開を記念して始まった過去作品の一挙放送。これが視聴者好評で、フジテレビが久々に盛り上がっているという。

シリーズ12年ぶりの新作映画『室井慎次　敗れざる者』（10月11 日公開）と、『室井慎次　生き続ける者』（11月15日公開予定）の公開を記念して、『踊る大捜査線THE MOVIE』、『踊る大捜査線　THE MOVIE２　レインボーブリッジを閉鎖せよ！』『踊る大捜査線ＴＨＥ　ＭＯＶＩＥ３ヤツらを解放せよ！』などの過去作品を放送したところ、週間視聴率総合ランキングで最高18位。映画部門ではいずれも1位（９月23～10月13日ビデオリサーチ調べ）を獲得した。

フジテレビが最も視聴率が取りづらい時間帯

「毎週火曜日、一般紙やスポーツ紙に各局の週間テレビ視聴率ランキングが20本から30本ほど掲載されるのですが、フジテレビの番組はほとんど入っていないというのが“お約束”となって久しい。そんな中でのランクインですから、局内は大盛り上がりです。

９月16日から関東ローカルの再放送枠『ハッピーアワー』（１部13時50分～14時48分、２部14時48分～15時45分）で再放送したドラマ『踊る大捜査線』（全11話）も大きな話題となりました。局内では『この時間帯はこれからも過去作品の再放送を続けていくべき』という声が出ています」（テレビ誌ライター）

この時間帯、他局をみれば『情報ライブ　ミヤネ屋』（以下『ミヤネ屋』日本テレビ系）や『ゴゴスマ-GO GO!Smile!-』（以下『ゴゴスマ』TBS系）がしのぎを削っており、今年４月からはNHKで15時10分から『午後LIVEニュースシーン』という生ワイドがスタートした。テレビ朝日は『相棒』や『科捜研の女』『ドクターX～外科医・大門未知子～』などヒットドラマを再放送をしており、概ね好調を維持している。フジテレビにとっては、最も視聴率が取りづらい時間帯となっていた。

フジテレビは青木源太アナに期待したが

「フジテレビ内ではこの時間帯を近い将来、在阪系列局の関西テレビ放送（以下カンテレ）制作『旬感LIVEとれたてっ！』（以下『～とれたてっ！』）にするという話が昨年10月の番組開始当初からあがっていたようです。祭日に『～とれたてっ！』の拡大版を『ぽかぽか』（月～金曜日11:50～13:50）の後にオンエアしていたのもそのためだといいます。『～とれたてっ！』は元・日本テレビの青木源太アナ（41）をMCに招き、フジテレビを含めた全国放送を当初から意識していました。

『ミヤネ屋』と『ゴゴスマ』はローカルから全国ネットされて成功しましたから、二匹目のどじょうを狙っていたのでしょう。しかし、視聴率は期待していたほど上がらず、今年の５月に全国ネットを断念したと聞きました」（制作会社ディレクター）

午後のワイドショーに関して、フジテレビには苦い思い出がある。’15年から同時間帯では、『直撃LIVEグッディ！』が全国ネットで放送されていた。それまで関西ローカルでは、’11年から『ハピくるっ！ウワサのげいのうワイドショー』（以下『ハピくるっ！』カンテレ）が放送され、高い数字を獲っていた。

「ところが、フジテレビは『直撃LIVEグッディ！』（以下『グッディ！』）をスタートするタイミングで全国放送にこだわり、好調だった『ハピくるっ！』を終わらせてしまったのです。しかし、『グッディ！』は関西では全くウケなかった。だったら『ハピくるっ！』をやっていたほうが良かったではないかとカンテレの幹部は怒り心頭だったとか。以降、この時間帯について、カンテレとフジテレビの間で大きな溝ができてしまったといいます」（ワイドショー放送作家）