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 ワールドシリーズの舞台に立つドジャースの大谷翔平投手(30)について、スポーツ専門サイト「ジ・アスレチック」のケン・ローゼンタール記者が、アーロン・ジャッジやフアン・ソトといったスターたちと競演することで、さらに高い次元へと導かれる可能性があると期待している。

 1940年代後半から1950年代にかけて、ヤンキースとドジャース(当時はブルックリン)が8年間で5度のワールドシリーズ対決があったが、現在は当時ほど、米国の野球の盛り上がりについては国内社会での地位は保っていない。

 また、1970年代後半から80年代初頭にかけて、両チームが5年間で3度の世界一を争った頃ほどの存在感もない。今回のワールドシリーズは、米国社会で野球をかつてのような地位に復活させることはないし、NFLを上回ることもないだろう。しかし、大谷の存在は北米のカジュアルなファンの興味を引き、日本の大谷ファンの間に熱狂を巻き起こす。

 「これこそ、私たちのゲームにとって最良のことです。多くの人々がこの素晴らしいシリーズに興味を持ってくれるのは素晴らしいことです」とデーブ・ロバーツ監督。「これほどの才能が一つのシリーズに集まることはないでしょう。大谷にとって、これこそドジャースと契約した理由です。それが現実になり、私は彼のためにも世界中のスポーツファンのためにも本当に興奮しています」と話している。

 近年のワールドシリーズでは、16年のカブスとインディアンスの対戦が話題になった。名門カブスが108年ぶりに頂点に立ったからだ。あるいは04年のレッドソックスが86年ぶりの世界一でバンビーノの呪いを解いた時も盛り上がった。

 しかし、ローゼンタール記者はこのシリーズに対する期待はそれらを超えると断言する。野球界最大のブランド同士の顔合せで、米国を代表する2大都市、ロサンゼルスとニューヨークのチームで、世界的にも知名度が高く、圧倒的なファンベースを誇り、しかも大谷、ジャッジと両リーグの今季のMVP候補がぶつかるからだ。そしてその中で大谷がさらに高い次元へと導かれる活躍をすれば、新たな野球の未来も開けてくる。