練習を見つめる森保監督(撮影・堀内翔)

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 サッカー日本代表は14日、さいたま市内でW杯アジア最終予選のオーストラリア戦(15日・埼玉スタジアム)へ向けた最終調整を行った。公式会見に臨んだ森保一監督(56)は現在のチームバランスの良さに自信を見せ、MF守田英正(29)=スポルティング=も森保ジャパン史上で最強の状態であることを明言。今回の最終予選の4連勝へ向け、隙の無さをアピールした。

 次々と“鬼門”を突破し、破竹の勢いを続ける森保ジャパン。中盤でチームを支える守田も「今が一番、チーム力という意味では一体になってきている」と大きな手応えを示していた。

 今年1月のアジア杯でベスト8に終わった直後には、チームへ警鐘を鳴らした守田。そこから着実に力を積み上げ「アジア杯の時から、本当に高いレベルで要求し合える関係になってきた」と変化を語る。森保監督就任時から招集され続けた中で「本当に今が一番いい」という守田の言葉は重みを持って響いた。

 その上で森保監督は現状の強さの要因を「危機感と誇りのバランスが非常にいい」と説明。欧州で競争に身を置く選手が多い中での自信と誇り、一方で試合に対しての警戒を怠らない危機感の共有が、隙のないチーム状況を形作っているという。

 オーストラリア代表とは、2009年のW杯予選のアウェーで敗戦後は15年間、敗れていない。ただ、守田は「あくまでデータであって、それが僕たちの勝利を裏付けるものではない」と話す。

 前回カタール大会の最終予選でもホームで勝利したが、スタートでつまずき「死にものぐるいで勝利を目指して戦った」と振り返る。今回はオーストラリアが同じ状況で挑むとあって「それをはね返すメンタリティーが必要」と話す。史上最強でありながら「完成ではない」と守田。一分の隙を見せずに強敵を撃破し、また一つ、世界を取る強さを積み上げる。