映画コメンテーター・タレント LiLiCoさん

写真拡大 (全6枚)

宮藤官九郎さん「愚痴に余計なアドバイスはいらない。聞き役に徹しています」宮藤官九郎さんインタビュー

映画コメンテーター・タレント LiLiCoさん

リリコ/ 1970 年、スウェーデン・ストックホルム生まれ。18歳で来日し、89年に芸能界デビュー。2001年から「王様のブランチ」( TBS系列)で映画コメンテーターとしてレギュラー出演。以降、MC、ドラマ、映画、舞台、ナレーションなど幅広く活躍。17年、タレント・俳優の小田井涼平さんと結婚。24年3月、国際女性デーの表彰式「HAPPY WOMAN AWARD 2024for SDGs」で「HAPPY WOMAN賞」を受賞。

現実逃避の手段だった映画が仕事になり、
歌手として売れなくても
夢だったミュージカルに出演できた

スウェーデンで生まれ育ったLiLiCoさんが、単身で日本に移住したのは18歳のとき。19歳で念願の歌手デビューを果たすもなかなか売れず、ブレイクしたのは、30歳のときに舞い込んだ「王様のブランチ」での映画コメンテーターの仕事でした。

「私にとって映画は、ずっと現実逃避の手段でした。私が9歳のときに生まれた弟は病気がちで、同じころに父が家を出ていって。母は仕事、私が弟の世話をしました。母は強い人でしたが、子どもにも同じ強さを求めるところがあり、母娘関係は最悪で、毎日がつらくて。そんななか、時間があくと必ず映画館に行っていたんです。映画を見ている間だけは、イヤなことを忘れられるから。エンタメの世界に進みたいと思うようになったのも、映画からたくさんのことを学び、勇気をもらったからです。とはいえ、映画を特別に勉強してきたわけじゃなく、しかも『王様のブランチ』は生放送ですから、最初の5年くらいは不安でいっぱいでしたよ」

それでも、受けた仕事は全力で取り組むのがLiLiCoさん。あらためて映画を猛勉強し、映画コメンテーターとして一目置かれる存在になりました。一方、歌手もあきらめたわけではありません。「細々とですが、続けています。いまだ売れていませんが、『50歳になったらミュージカルに出たい』という少女のころからの夢はかなえることができました。それが、ブロードウェイミュージカルの『ウェイトレス』。2021年の日本初演に続き、来年4月からの再演にもキャスティングされ、本当に光栄です。再演があるなら、絶対に同じ役で出たいと思いつづけてきましたから」

物語の舞台は、アメリカ南部の田舎町にあるレストラン。そこで働く3人のウェイトレスを中心にストーリーが展開します。LiLiCoさんが演じるウェイトレスのベッキーは、いちばん年上で、口が悪く、怒りっぽいけれど温かみのある、姉御肌の女性。「私自身もベッキーの存在に勇気をもらっています。初演のときより、もっともっとベッキーを体に入れて舞台に臨みたい。見に来てくれるお客さんに、明るく前向きなメッセージを届けたいですね」

LiLiCoさんイチオシ!

極上スパイス 喜(よろこび)80ɡ 734円/肉のふくしま

宮崎生まれの万能スパイス!粉末しょうゆ、こしょう、かつおエキス、ガーリック、パプリカ、オニオン、レッドペッパー、オレガノなど、15 種類ほどのスパイスやハーブをブレンド。「肉・魚料理はもちろん、パスタにあえてもおいしい。私はこれだけでお酒が飲めちゃいます」。

これに注目!

ミュージカル 「ウェイトレス」

2025年4月〜5月に東京、5月に愛知・大阪・福岡で上演。詳細は順次、作品公式サイトで。https://www.tohostage.com/waitress/index.html

映画「ウェイトレス〜おいしい人生のつくりかた」をベースにしたブロードウェイミュージカルで、日本では4 年ぶりの再演。LiLiCoさんは、高畑充希さん演じる主人公ジェナのウェイトレス仲間で、初演時と同じベッキー役。よりパワフルな舞台になること間違いなし。

LiLiCoさんからの直筆メッセージ

〈LiLiCoさんからの直筆メッセージ〉

(『オレンジページ』2024年10月2日号より)

撮影/キッチンミノル 取材・文/伊藤由起 デザイン/広瀬 匡(FEZ)

·2024年8月現在の情報です。