［過去10年］秋華賞2024の人気傾向

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今週は、第29回秋華賞（GI、芝2000m）が東京競馬場で行われる。
今年は、桜花賞馬のステレンボッシュ、オークス馬のチェルヴィニア、ローズS勝ち馬のクイーンズウォーク、紫苑S勝ち馬のクリスマスパレードなど若き乙女たちが、最後の1冠を目指して集結。
ここでは過去10年のデータから「配当傾向」を分析して、レース傾向および“儲かる買い方”をジャッジする。

■連対馬20頭中19頭が5人気以内

過去10年で、1番人気が4勝、3番人気が4勝、4番人気が2勝と、上位人気勢では2番人気が勝ち切れない傾向だ。とはいえ、3番人気以内が【8.5.4.13】、5番人気以内なら【10.9.6.25】と、人気サイドが強力。3番人気以内が総崩れとなった年はなく、2頭以上好走したのは5回。また、5番人気以内で決着したのは10回中6回ある。
1＋2番人気のワンツー決着は0回、1＋3番人気は2回、2＋3番人気は1回と3番人気以内同士での連対は少ないが、5番人気以内同士が9回となっている。よって、馬連の平均配当は1801円、3桁配当が4回で他は10～30倍台とシビア。馬単は3233円、10倍以下は2回、最高が6170円で20～40倍台が多く、馬連と大きな差がない年がほとんどだ。3番人気以内が毎年少なくとも1頭が連対しているので、点数を絞る必要がある2連系なら「馬連」がベター。
3連複の平均配当は9079円で、万馬券が4回、10倍台が3回で20～40倍台が3回。3連単の平均配当は3万6591円。最高で3人気→4人気→8人気の決着となった2016年の9万5520円。100倍台は2回で、200倍台以上は2016年含めて6回発生しており、4桁配当は直近2年のみ。3連複は10～40倍台が6回で点数を抑える必要があることを考慮すると、人気馬での決着が多いながらもオッズが割とつく「3連単」勝負はあり。

■人気問わず末脚性能重視

1～3番人気の好走馬は、前走世代限定重賞（OP特別の紫苑S含む）3着以内がマストで、その成績は【8.5.4.5】。このうちキャリア5戦以下は【3.1.1.1】勝率50.0％、7戦以上が【2.2.1.1】勝率33.3%、キャリア6戦が【2.2.2.3】勝率22.2％となっている。キャリア5戦のチェルヴィニアは1歩リードか。平均的なキャリアは6戦前後になるわけだが、キャリア6戦馬が精鋭を欠いている点は頭に入れておきたい。
またオークスで上がり1位だった馬は【3.0.1.0】となっており、GI舞台で末脚性能を証明済みのチェルヴィニアとステレンボッシュはやはり勝ち負けになる。一方、全体として、中京開催だったローズSは【0.0.1.13】と振るっていないことを考慮すると、キャリア6戦のクイーンズウォークの信頼度は下がってしまう。
4～5番人気【2.4.2.12】の好走馬は、前走1800～2400mのレースにおいて中団以下から進めた馬が狙い。その成績は【2.3.2.6】で、先行馬は【0.0.0.6】。秋華賞自体が差し有利の傾向であり、先行馬は割り引きが必要だ。紫苑S勝ち馬のクリスマスパレードよりも上がり最速タイのミアネーロとボンドガールは2列目候補。
11番人気以下の好走はなく、馬券絡みは6～10番人気までで【0.1.4.45】の成績。このうち、前走上がり2位以内が【0.1.4.16】。関西馬×関西騎手に限れば【0.0.4.6】複勝率40.0％、複勝回収値218を記録する。妙味を期待して、オークス5着のランスオブクイーンと、前走で同馬を下した想定10番人気以下のチルカーノを3列目に押さえておいても。

◆著者プロフィール

シャト美（しゃとみ）
馬とお酒をこよなく愛する競馬女子。シャト美の由来は、強さと美しさを兼ね備えた名馬タイキシャトルより。馬券は無駄な買い目を削ぎ落とし、少点数の馬連、馬単、ワイドがメイン。現在はUMAJIN内『競馬サロン』にて予想コラム、『SPREAD』では、シビアに馬券と向き合う「高配当メソッド」を執筆中。