超難関大のマッチョたちが人気漫画を新宿で配布!「シャンフロ」単行本を通行人に渡し「貴重な経験」
東京・新宿の街中でマッチョが漫画本を配布する異色企画が行われた。世界累計1000万部を突破した人気漫画「シャングリラ・フロンティア~クソゲーハンター、神ゲーに挑まんとす~」(原作・硬梨菜、漫画・不二涼介=通称「シャンフロ」)の単行本1巻が収録されたペーパーバック無料本1500冊を6日、新宿の紀伊国屋書店前で配布。主人公がゲーム世界で活動するアバター「サンラク」のお面を額につけた早大バーベルクラブの面々が、マッスルポーズを披露しながら完遂した。
【写真】作品より筋肉のインパクトが…「シャンフロ」を配布した早大バーベルクラブのメンバー
タンクトップ姿でたくましい上腕二頭筋、厚い胸板を誇示する男たちによる異様な雰囲気の中、「世界累計1000万部を突破した人気漫画『シャングリラ・フロンティア』の単行本無料配布をしていま~す!」と、極めて常識的なかけ声を発しながら、通行人に本を手渡し続けた。単行本を求める声、スマホ撮影にも応じながら、予定より約1時間早く、1時間強で全て配り終えた。
早大バーベルクラブは早稲田大学唯一のウェイトトレーニングサークルで、1962年創部の名門。9月28日の全日本学生ボディビル選手権大会では上位入賞者を複数輩出し、団体では準優勝に輝いた。大会から間が空き、ピーク時には程遠いコンディションながらも一般層へのインパクトは十分。参加した部員は「ドラマ撮影のエキストラで呼ばれることはありますが、このような企業案件は初めて。大会や新入生向けの新歓イベントとは違って、街中で一般の通行人にポーズを繰り出せたのは貴重な経験になりました」と充実感を漂わせた。
「シャンフロ」の主人公・陽務楽郎がプレーするゲーム内のアバター「サンラク」が筋骨隆々であること、連載先の「週刊少年マガジン」担当者、営業担当者がともに早大出身であること、ともに学生時代の自堕落な生活の反動で社会人となって肉体美に憧れを持つようになったこと、これらの要因が重なり早大バーベルクラブに依頼する企画が立ち上がった。
アニメ第2期が10月13日からTBS系でスタートする。営業担当者は「昨年のアニメ第1期で電子書籍の数字はかなり伸びました。紙版をもっと伸ばしたくて、電子書籍の無料閲覧ではなく、紙版を単行本1巻の形で配布することにしました。元々関心のある層が読む無料電子版とは違って、全く新しい層に作品をアピールしたかった」と説明。紙版を通行人に1500部配布する企画は前代未聞といい、営業部内で当初は反対意見もあったが、最終的には理解を得た。
9月の「東京ゲームショウ2024」でも会場で無料本の配布を行ったが、今回のようにゲーム、異世界ファンタジーなどに関心がない層に向けた企画は今後も続きそうだ。1973年にプロレスラーのアントニオ猪木がタイガー・ジェット・シンに襲撃され、通行人が大混乱に陥り警察が出動した“新宿伊勢丹事件”の現場から徒歩2分ほどの場所。事件とは全く関係ないが、同様に肉体美を誇る男たちが、再び通行人にインパクトを残してみせた。
(よろず~ニュース・山本 鋼平)