総裁選が進むにつれ苦戦が伝えられるようになった小泉進次郎

 自民党総裁選の投開票日(9月27日)を2日後に控えた25日。「24日に、小泉進次郎候補が東京都内で麻生太郎副総裁と面会」というニュースが流れ、党内に波紋が広がった。

総裁選が終盤になり、報道各社の世論調査も活発になっています。序盤戦は小泉氏が議員票、党員票ともにトップになることが多かったのですが、中盤から終盤にかけて、各候補との論戦が重ねられると頼りなさや、政策実現への疑問が露呈、支持率は下降傾向です。

 ANNが9月23日に報じた調査結果は衝撃的で、自民党支持層に限ると、支持率は石破茂氏が32%、小泉氏が20%、高市早苗氏が19%でした。高市氏との差はわずか1ポイント。小泉氏陣営からは『党員の支持が下がれば、議員票にも影響が出る。決選投票が心配だ。そもそも決選投票に残れるのか』と、あせりの声が聞こえてきました」(政治担当記者)

 こうした危機感から、小泉氏は麻生氏に支持を要請したものとみられている。自民党内で唯一、派閥を解散していない麻生派には、54人もの議員が名前を連ねている。小泉氏にとっては、この票は喉から手が出るほどほしいはずだ。

「しかし、小泉氏は菅義偉(よしひで)前首相の全面的な応援を受けています。菅氏は自身の政権末期、麻生派に属する河野太郎氏を主要大臣に起用しようとしたところ、麻生氏に『お前と一緒に河野の将来まで沈めるわけにはいかねえだろ』と拒否したとされ、『犬猿の仲』が世間に知られるところになりました。

 そのため『なぜ、小泉氏は麻生氏に頭を下げたのか』といぶかる議員も多いのです。菅氏に相談したのでしょうか。そうでなければ菅氏のメンツも丸つぶれです。

 しかも、麻生氏は首相時代、石破氏が『麻生下ろし』に動いたことから、石破氏との関係もよくない……。決選投票が『石破VS.小泉』になれば、ほとんどの麻生派議員は、指示がなくても小泉氏に投票するはずです。わざわざ小泉氏が麻生氏に頭を下げる意図をつかみかねます」(同前)

 この“派閥頼み”は、小泉氏が押し出す「刷新感」に期待する支持者を裏切ることになり、Xでも批判が渦巻く。

《派閥頼みとは 古い自民党そのものやん》

《「菅義偉票だけでは心もとないから麻生太郎票もくれ!」という事か… 進次郎かなり焦ってるな でもそれ1番信用失う行動だよ》

《この人は総理になりたいだけなのだろう》

「麻生氏、菅氏、森喜朗氏など、重鎮と言われる人たちを頼ると、総理総裁になっても自分の思いどおりの党人事、組閣なんてできません。必ず横槍が入り、結果、従わざるを得ません。小泉政権が誕生しても『傀儡』、操り人形になるでしょう」(自民党議員秘書)

 小泉氏は、悪手を選んでしまったか。