瑞山市浮石寺

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2024年9月24日、韓国・毎日経済は「長崎・対馬から盗まれ韓国に持ち込まれた高麗時代の仏像『観世音菩薩坐像』をめぐり、忠清南道瑞山・浮石寺が日本への返還に反対しないという考えを日本側に伝えたことが分かった」と報じた。

記事によると、浮石寺は対馬・観音寺に対し、返還に反対しない意向と、返還前に仏像の安寧を祈る儀式「法要」を境内で行いたいとの考えを伝えたという。

浮石寺は、韓国の窃盗団が12年に観音寺から盗んできた観世音菩薩坐像をめぐり「過去に倭寇に略奪された」として所有権を訴えてきた。韓国の研究者らは観世音菩薩坐像が1378年前後に倭寇に略奪されたと推定している。

しかし韓国最高裁は昨年10月、仏像の所有権は日本にあるとする判決を下した。最高裁は、他人のものでも一定期間問題なく占有すれば所有権を取得したとみなす「取得時効」によって仏像の所有権が観音寺に正常に移転したと説明した。

7年におよぶ訴訟の末に観音寺の所有権が認められたが、現在まで返還は行われていない。

記事は「日本のメディアでは元の所有主が韓国だった事実が考慮されず、返還はごく当たり前のことで、法要まで許してはならないとの意見がほとんどだ」とも伝えている。

この記事を見た韓国のネットユーザーからは「盗まれたものを盗み返しただけなのに、なぜそれを返さなければならないの?」「泥棒は日本なのに、韓国を泥棒扱いするとは」「盗まれた文化財を泥棒に返す国なんてどこにもないよ」「条件を出さないと。仏像を返す代わりに対馬を返してくれって」「韓国最高裁の無知によって引き起こされた結果だ。国家間の文化財所有問題を単純に取得時効の論理だけで解決するという愚かさ」など反発の声が上がっている。(翻訳・編集/堂本)