「あまりに早すぎる」がん公表から1カ月半『令和の虎』岩井良明氏が死去…目標の「生前葬」叶わず無念
「皆様へ大切なお知らせ」として、病についてポストした『令和の虎』岩井良明氏(X「@reiwanotoraiwai」より)
チャンネル登録者数126万人を誇るYouTubeのリアリティ番組『令和の虎』出演者で、主宰者でもある実業家の岩井良明さんが、9月15日、65歳で亡くなっていたことがわかり、ファンや関係者の間で驚きが広がっている。
「同志社大学卒業後、学習塾や予備校経営など多岐にわたって事業を展開していた岩井氏は、2001年10月から2004年3月まで放送され人気を博した『マネーの虎』(日本テレビ系)に“教育の虎”として出演しました。同番組はわずか3年で終わりましたが、番組出演の経験を生かして、今度は岩井氏が2018年12月に『マネーの虎』を復活させるべく、YouTubeで『令和の虎』を立ち上げました。チャンネル主宰者である岩井氏は、本家『マネーの虎』でいうところの吉田栄作ポジション(司会)を務めていました。また、実業家としての岩井氏は、芸能事務所『イエローキャブ』のオーナーでもありました」(芸能担当記者)
岩井氏は2024年8月1日に、【皆様へ(大切なお知らせ)】のタイトルでXを更新。自身の体にがんが見つかったことを長文で明かしていた。説明文の中で岩井氏は、
《私、どうも最近体調が優れないなと思っていたのですが、結論「肺がん」でした。どうやら結構進行しているようで、他の臓器にも転移しているようです》
と告白。演者としてYouTubeを引退すること、自身は引退しても『令和の虎』チャンネルは続けていくことなどを説明した。さらに、
《これからも時々は「終活の虎」というコンテンツで皆さんに現在の私の病状などをご報告しようと思っています。9月22日(日)には都内で私の【生前葬】を開催することも決まりました。この生前葬についても、「終活の虎」での配信を考えています》
などと、つづっていた。
その宣言通り、8月6日にYouTubeで『終活の虎』をスタート。自身のがんについて「ステージ4B」で転移していることを明かし、抗がん剤治療とともに「いろんなことを駆使して、僕のがんをやっつける」と語った。
その後も、岩井氏はXでこまめに自身の日々を発信。8月14日からは抗がん剤治療を受ける様子を毎日報告していたが、治療10日目となる24日の投稿から9月1日まで更新がストップ。9月6日に、「実は数日前に倒れていた」とポストし、
《どうやらかなりの命の危険な状態だったらしく、今もほとんど記憶がありません。夢うつつというか、錯乱状態の中で延々と魘され、天使と悪魔が交互に現れ私を苦しめます。「生と死の狭間」を本当に体験しました》
と告白。それでも、生前葬への望みを捨てず、
《とにかく次は生前葬。皆さんに何か何でも会いたい!》
と気丈に前を向いていた。Xの更新は、このあとのポストが最後となった。
このたび報じられた岩井氏の訃報に、X上では、
《あまりにも早すぎる 令和の虎に何度も勇気付けられました》
《あのバイタリティから、てっきり、さらりと華麗なる復活を遂げるものだと思っておりました。。。御冥福をお祈り致します》
《お会いした事ありませんが、本気で志願者に叱る姿に父親のように感じたこともありました。岩井さんを見習って誰かの役に立って生きたいと思います》
など、多くの悲しみの声が複数寄せられている。
「Xの投稿にもあるように、岩井氏といえば番組で司会者という立場ながら出資を求める志願者に対し、その事業計画の甘さや態度の問題を指摘し叱責することで知られていました。一部では『やりすぎだ』という批判もありましたが、こうした言動がひとつのエンターテイメントとして成立していたのも事実です。
岩井社長がいない中で『令和の虎』がコンテンツとして魅力を保つことができるのか、非常に疑問ですね。岩井社長のように、ちょうどいい“叱責エンタメ”を展開できる人はなかなかいないはずです」(同前)
貴重な人材の急逝が惜しまれる。