兵庫県議会の調査特別委員会(百条委員会)で発言する同県の斎藤元彦知事(写真:時事通信)

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兵庫県斎藤元彦知事(46)がパワハラなどの疑惑を告発された問題で、県職員を対象に行われたアンケート。約6700人が回答し、8月には4500人分の回答がまとめられ中間報告がなされた。その際には、およそ4割が知事のパワハラの疑いを見聞きしたことがあるなどと回答していた。

各メディアによると9月3日、新たに残りの約2000人分の集計がまとまり、そのうち約5割が知事のパワハラを見聞きしたと回答していたことが判明したという。残りのアンケートでは、“会議で訪れたホテルで当日に夕食を予約しようとして断られたと伝えると「俺は知事だぞ」と激怒した”という新たなパワハラの疑いも明らかになった。

9月4日の定例会見で、斎藤知事はこのことについて昨年7月に山梨県で開かれた全国知事会ではないかとし、「夕食を会議の会場であるホテルのビュッフェで食べられないかどうか頼んだことは覚えているが、“俺は知事だ”と言ったり激怒して席を無理やり取らせたという記憶はない」と、激怒疑惑を否定した。

■アンケには《店員から「営業時間外です」と告げられると「知事です」》と返答し…

だが、アンケートにはこれ以外にも、斎藤知事が「知事」の肩書をアピールしていたという記述がみられる。真偽は明らかになっていないものの、中間報告資料には次のような職員らの回答が並んでいるのだ。

《ベイエリア関係の知事レクで、俺は知事だぞ、知事指示だと言って、職員の意見も聞かなかった》
《誰とは言えなくて申し訳ありませんが、知事協議の際に「机を叩いて怒られた」「「俺は知事だぞ」の台詞を直接言われた」と、された本人から聞いたことがあります》
《「(俺は)知事やぞ」と言って怒っていたということを、実際にその場にいた人から聞いた》
《知事は●●●や新聞を秘書課にチェックさせており、記事等になったことを知事が知らないと激高されるとのこと。関心のない分野だと、知事協議には入れない一方でこのような知らないと怒り出すと言う状況で戦々恐々の状況。 また、●●●●●●●●は協議の際、机を叩かれて、俺は知事やぞとの発言があったと聞いた》
《ジェラート店を店休日なのに開けさせたという話も聞いた。その他、●●●●の喫茶店に営業終了後に行って、店員から「営業時間外です」と告げられると「知事です」と返答し、地位を利用して開店させようとしたなど》

さらに、《1階の喫茶コーナーに、知事ほか数名が入り込み打ち合わせをしていた。営業時間が終了しても打ち合わせを続けていたため、店番の女性が、営業時間外なので退席してほしいと声をかけたところ、知事が「自分は知事なのに、なぜ出て行かないといけないのか!」と怒鳴り、店番に対してだけでは気が済まなかったのか、受付のスタッフにも苦情を言って後にした》との証言もあった。

8月30日の百条委員会では、この「自分は知事なのに」という証言について委員が指摘。斎藤氏は「言っていません。スタッフの方が大きい声で早く出て行ってくださいと言われたのでびっくりして『兵庫県知事です』と名乗った」と、あくまで驚いて“自己紹介”したと回答していた。

「俺は知事だぞ」と脅していたことは否定する斎藤知事。だが、何件もの”知事の肩書きを振りかざしているという”証言に、Xでは呆れ声が続出している。

《予約制夕食を当日に取りたいと言い出した斎藤・兵庫県知事断られ激怒ってただの常識ないやつやん…》
《知事ですね。存じています。大変申し訳ございませんが、今夜の夕食の食材が無いです》
《また断られてびっくりしちゃって「私は知事です」って職員に自己紹介したのかな?自分の役職覚えててえらいね》
《肩書き命なんですね 兵庫県知事って言葉は免罪符になるのでしょうか》
《水戸黄門かよ》