史上初の「50-50」に迫る大谷翔平はMVPにあらず!? 米名将が否定的意見を提唱「DHが4打数無安打では勝てない」
偉業に向け、疲れ知らずで飛ばしている大谷。(C)Getty Images
レギュラーシーズンがいよいよ佳境を迎え、大谷翔平(ドジャース)の勢いが増している。現地時間9月2日に敵地で行われたダイヤモンドバックス戦では、4打数2安打、3盗塁を記録。これで今シーズン成績を「44本塁打、46盗塁」とした。
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また一歩、史上初の「50-50」の到達に前進した。このダイヤモンドバックス戦で一発は出なかったが、自己最多タイの1試合3盗塁をマーク。これで今シーズン成績が51本塁打・54盗塁ペースに。両方とも「50」を超える驚異的な量産態勢に入ったと言っていい。
仮に「50-50」をやってのければ、“奇跡”と言える。その偉業を十分に射程圏に入れている大谷だけに、周囲はキャリア3度目のMVP受賞を期待する。実際、近年のMVP投票において最重要視されている指標「bWAR」(打撃、走塁、守備、投球を総合的に評価して選手の貢献度を表す数値)は、ナショナル・リーグトップの「7.1」。可能性は大いにあると言っていい。
フルタイムでDHを務める選手がMVP受賞となるが、受賞を疑問視する声がないわけではない。「守備でチーム貢献のできていない選手をMVPとしていいのか?」という議論がヒートアップしているのだ。
米球界に名を刻む智将も意見する。米誌『Sports Illustrated』の取材に応じた昨年までメッツを率いた前監督のバック・ショーウォルター氏は、メッツの遊撃手フランシスコ・リンドーアを推挙。「MVPは彼(リンドーア)に決まりだ。私なら彼を押す」と断言した。
メッツで直接指導し、リンドーアの類まれなる才覚を熟知するショーウォルター氏は、強烈な持論も続けている。
「私は彼がクラブハウスの中で何をしているかも知っているし、彼には責任感だってある。遊撃手としてプレーに集中し、チームメートをよりよくするんだ。たとえば、リンドーアは4打数無安打でも試合に勝たせられる。だが、あのDH(大谷)が4打数無安打ではチームは勝つことができない」
議論は尽きないMVP論争は、果たしていかなる結末を見るだろうか。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]