日本代表DF長友佑都、長谷部誠新コーチは「いい感じに整えてくれている」W杯アジア最終予選に向けて活動開始!

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日本代表は2日、千葉市内の高円宮記念JFA夢フィールドで公開練習を行った。2026北中米FIFAワールドカップアジア最終予選の2試合に向けて活動を開始した森保ジャパン。初日となったこの日は、欧州組9選手、国内組7選手の計16人で始動した。自身5度目となるW杯出場を目指すDF長友佑都(J1・FC東京)は、今回から日本代表に入閣した長谷部誠コーチ(ドイツ1部フランクフルトのセカンドチームコーチ)との再会をよろこんだ。

軽いランニングから始まった練習には長友のほか、DF中山雄太(J1・FC町田ゼルビア)と同クラブの大卒ルーキーDF望月ヘンリー海輝(ひろき)、パリ五輪日本代表FW細谷真大(J1柏レイソル)の計4人が参加。並走する長谷部コーチと若手の間で架け橋になっていた選手は、サムライブルーの大ベテランだった。

「ヘンリーが僕の圧でビビッていたので、ハセさんとともに包んであげないとメンタルをやられてしまうと思った。ハセがいい感じに整えてくれている。ヘンリーも『意外にメンタル弱いんです』と自分で言っていました」と、初めてA代表に選出された望月を気遣う二人のレジェンド。長らく日本代表を支えてきた両選手だからこそ可能な貢献の仕方だ。

2008年5月24日に行われたキリンカップのコートジボワール戦から2018年のロシアW杯までの約10年間をともに戦ってきた戦友について「違和感しかないですね」と笑ってみせた長友。しかし長谷部コーチが参加した4対1から4対2のロンドはかつての代表で見慣れた光景だった。

ひとたびロンドが始まれば、現役選手さながらの動きを見せる新コーチ。昨季までフランクフルトでプレーしていた長谷部コーチの技術は衰えていなかった。長友はその姿を見て「オーラが増している」と報道陣を笑わせたが、すぐさま「冗談とかじゃないですよ。ハセさんいるだけで落ち着くね」と付け加えた。

「遅かれ早かれハセさんは来るんだろうな」

現役時代は不動のキャプテンとして日本代表を支え続けた長谷部誠。この日も若手主体の練習にスッと入り込み、代表の活動をサポートしていた。その姿を近くで見てきた長友にとって、長谷部コーチの入閣は驚きではなかった。

「遅かれ早かれハセさんは来るんだろうなと、野生の勘で分かっていました。選手からスタッフと形は違えども、代表の経験をもとにまとめるという意味では、仕事はそこまで変わらないんだと思います」と、新コーチへの不安は一切ないようだ。

今回の代表活動には22歳の望月をはじめ、19歳のDF高井幸大(こうた、J1川崎フロンターレ)といった若手が選出されている。2026年のW杯を前に日本代表は血の入れ替えが加速しており、9月12日に38歳となる長友は言わずもがなの最年長だ。欧州トップレベルで活躍する選手も増え、競争が激化する森保ジャパン。それでも若手を気遣うために呼ばれたわけではない。

長友は「最終予選は今回が5度目ということで、酸いも甘いも経験している」とこれまでの場数を武器に最終予選突破に貢献したい。

日本代表は5日に中国代表と埼玉スタジアム2002で対戦する。前回のアジア最終予選ではオマーン代表に0-1で敗れており、ここまで2大会連続で初戦を落としているサムライブルーにとって中国戦は鬼門となりそうだ。

「2大会とも初戦は負けてしまっている。ハセさんと僕は代表でも長いことプレーしていましたし、海外でも色々と経験してきました。その経験をハセさんとともに、後輩たちに伝えていきたい」と、長友にとっても長谷部コーチは頼もしい存在だ。

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日本代表のキャプテンがコーチとして帰ってきた。長友は新しい風が吹くサムライブルーのベテランとして、初戦敗北の歴史を断ち切りたい。

(取材・文・写真 浅野凜太郎)