新潟2歳Sが「リアルダビスタ」のはじまり 薗部博之氏が重賞初制覇
人気競馬ゲーム「ダービースタリオン」の生みの親・薗部博之氏は馬主としても有名だ。JRAで通算86勝、重賞は9勝している。その初制覇は01年の新潟2歳Sのバランスオブゲームだった。薗部氏の馬主としての歴史、そして愛馬の蹄跡を振り返る。
薗部氏は96年に馬主デビュー。最初の世代は2頭の外国産馬だった。ベットモアマネーが同年12月の未勝利で初勝利をプレゼント。97年になると、もう1頭のスタープログラマーが新馬、500万下、葵Sと3連勝を決めた。
そして馬主4年目の99年にバランスオブゲームと出合う。同年のセレクトセールで870万円(税抜)で落札したフサイチコンコルド産駒。2歳8月のデビュー戦を快勝し、次走に選んだのが新潟2歳Sだった。1番人気は外国産馬のスターエルドラード。以下、ダイワフォーチュン、ハセノコンコルド、マイネルジェムと続き、バランスオブゲームは単勝19.7倍の5番人気だった。しかしながら、レースはワンサイド。好位追走から直線で先頭へ。スターエルドラードが追ってきたが、差は詰まるどころか逆に突き放し、終わってみれば5馬身差の圧勝。圧巻のパフォーマンスでオーナーに初の重賞タイトルを届けた。
バランスオブゲームはGIには手が届かなかったものの、7歳まで走って、02年の弥生賞とセントライト記念、03年の毎日王冠、05年の中山記念、06年の中山記念とオールカマーと、6つのGIIを獲得。「GII番長」の異名をとった。
薗部氏はその後、アブソリュートで重賞を2勝したものの、残念ながらGIは21戦して未勝利。バランスオブゲームを超える大物の登場を心待ちにしたい。