男子走り高跳びで銀メダルを獲得したシェルビー・マクウェン【写真:ロイター】

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パリ五輪

 パリ五輪は10日(日本時間11日)、陸上の男子走り高跳び決勝が行われ、ハミシュ・カー(ニュージーランド)が2メートル36で優勝した。同記録で並んでいたシェルビー・マクウェン(米国)と金メダルを分け合う選択肢もあったが、決着するまで1回ずつ跳躍する「ジャンプオフ」を両者が選択。これに賛否の声が上がり、金メダルをシェアしたことのある経験者が持論を展開した。

 カーとマクウェンはともに2メートル36を一発で成功させ、2メートル38に臨んだ。2人とも3回の試技に失敗し、ジャンプオフに突入。カーが制して金メダルを獲得した。前回の東京五輪では、ムタズエサ・バルシム(カタール)とジャンマルコ・タンベリ(イタリア)がジャンプオフを行わず、金メダルを分け合うことを選択。感動を呼び、ファンの間では今回も同様の決断をすべきだったという声も上がった。

 英紙「デイリー・メール」はジャンプオフを選択したマクウェンに対し、「なぜ金メダルを失うリスクを犯した?」「彼は五輪王者になりたかったんだ。共同の五輪王者ではなく」などと賛否両論のコメントが上がっていることを紹介。一方、2023年ブダペスト世界陸上の女子棒高跳びで金メダルをニナ・ケネディオーストラリア)と分け合ったケイティ・ムーン(米国)は自身のXで持論を展開した。

 ムーンは「私たちは昨年金メダルを分け合うことを選んだ。そしたら臆病者だとか弱虫だとか言われた」と回顧。「今年、ある選手がジャンプオフを選んだら、それも残念がられる。これを全てのアスリートにとっての覚え書きにしよう。あなたの心の中で、自分にとってベストだと感じることをやろう。なぜなら、全員を満足させることなんてできないから。メダルを持ち帰ったとしてもね」とつづった。

 どちらの選択をしても文句を言いたい人は現れると主張したムーンの投稿には「よく言った!」「どんな決断でも尊重されるべき」「その通りだ」と賛同の声が寄せられた。

(THE ANSWER編集部)