AKB48 18期生研究生山口結愛（ゆい）「HKT48のオーディションに落ちて、改めてアイドルをやりたいって気持ちになりました」【連載 なんで令和にAKB48？】
2005年（平成17年）12月8日に秋葉原で産声を上げたAKB48。前田敦子、高橋みなみ、小嶋陽菜、篠田麻里子、大島優子、指原莉乃ら数々のスターを生み出し、誰もが知る国民的アイドルグループとなった。
あれから十数年、元号は令和に変わり、また新たなスター候補生が続々と加入している。当時とは異なる状況で、彼女たちは何を思いAKB48になろうとしたのか？ どこを目指すのか？ フレッシュメンバーの魅力を深掘りインタビューでお届けです！
第9回は18期研究生の最年少、15歳の山口結愛（やまぐち・ゆい）。先日、放送された『音楽の日2024』（TBS系）でAKB48グループの代表のひとりしてダンスバトルを行ない、注目を浴びたメンバーだ。前編ではAKB48に入るまで。地元長崎での話や、オーディションの話などを語ってもらいました。
■ジャパネットたかたのCMに出たことがあります――子供時代はどんなコだったんですか？
山口 とにかくやんちゃで、いつもお母さんに公園へ連れて行ってもらって、暗くなるまで遊んでいました。家の中でもひとりで走り回ったりとか、落ち着きがなくて、もうとにかく動いてないとダメみたいな人でしたね。
――元気いっぱいですね。
山口 親から「家にいたら迷惑になるから、公園で遊びなさい」って言われたこともあります。
――でも、そんなに公園でやることなくないですか？
山口 ひとりの時はずっとブランコや滑り台で遊んで、２コ下の妹と行くときは、だるまさんが転んだとかを何回もやったりしていました。
――長崎県出身だと聞きましたが、どんな場所だったんですか？
山口 見渡せば山と海しかないみたいな。おばあちゃん家は森の奥で、山道を抜けると田んぼと何軒か民家が固まってるみたいな。
――もう隠れ里みたいなところですね。子供の頃に憧れていたものはありますか。
山口 でもそこは他のコと変わらなくて、「プリキュア」と、可愛い系のものに憧れていましたね。空飛ぶ魔法を信じていて、ほうきを足に挟んでジャンプしたら、いつか飛べるんじゃないかと思っていたりしました。
――学校ではどんな感じだったの？
山口 とりあえず放課後になったら、友達を誘って公園で遊ぶとか。
――外で遊んでばっかですね。
山口 そうなんですよ。家で遊ぼうってなっても、10分ぐらいしか家にいなくて。結局、気づいたら外にいるみたいな感じです。
――ゲームとかやんないの？
山口 小学6年生になって（ニンテンドー）DSをやるようになって。友達とゲームをしてから公園に行こうとか、もしくは公園でゲームしようみたいな。
――結局公園なんですね。
山口 だから日焼けがヤバくって、色んな人に日焼け止め塗りなよって怒られてました。いつも真っ黒になってたんですけど、全然気にしてなかったです。
――学校で委員会活動とかやってました？
山口 放送委員でした。掃除の時に放送するぐらいで、ほぼやってなかった感じなんですけど。
――何でやろうと？
山口 放送委員は仕事が少ないんですよ。仲の良かった先輩に「放送委員会、楽だから」っておすすめされて、友達と一緒に入りました。顧問の先生も厳しくなくて、放送が終わったあとは部屋にボールがあったので、そこで遊んだり。
――中学校の部活は何をやってたの？
山口 最初、吹奏楽部に入って、パーカッションをやってました。ずっと公園で遊んでた仲の良い友達から誘われたんです。でも動き回れないし、ちょっと静かな場所だから、途中で飽きちゃって。美術部に入ったんですよ。
――美術部のほうがもっと静かじゃん！
山口 そうなんですけど、美術部は部員が4人ぐらいしかいなくて。1時間ぐらいで帰ろうみたいな、めっちゃ楽な部活だったんですよ。そこなら放課後は遊べるなと思って。
――中学は何をして遊んでたの？
山口 公園はたまに行くぐらいになっちゃって、それより散歩ですね。歩きながら話したり、ちょっと大人の（？）遊びに発展しました。
――部活は文化部だったけど、ずっとダンスをやっていたんですよね。始めたきっかけは？
山口 両親に聞いたんですけど、小さい頃はずっとテレビの前で踊っていたらしく。ダンスが好きなんだなって、スクールに通わせてくれたらしいです。
――長崎のモデル事務所に入って芸能活動をしていたと聞きました。
山口 小学4、5年生ぐらいからですね。ダンススクールで発表会とかに出ていたら、やってみない？って声をかけられたんです。最初はあまり興味がなかったんですけど、挑戦してみようって。気付いたら楽しくやってました。主な活動は色んな場所へ行って、カメラマンさんに撮影していただいたりとか。あとはたまにCMやテレビで踊ったりしてました。
ーー何のCMに出てたんですか？
山口 ジャパネットたかたさんです。
――すごいじゃん!! そういえば長崎の会社ですもんね。
山口 生放送で商品の宣伝CMみたいなのとか、あとはジャパネットさんの歌に合わせて踊ったりとか。
――周りから「出てたね！」とか言われるの？
山口 いや、言われなかったです。悔しかったですね（笑）。でも活動をやっていくうちにどんどん芸能界に興味始めました。
――AKB48との初めての出会いは？
山口 保育園のお遊戯会で『恋するフォーチュンクッキー』を踊ることになって、その時にネットでダンスとかを調べて、そこでAKB48さんの曲なんだって知りました。でも、ファンとかそういう感じではなかったです。
――早いうちに自分が出る側になっちゃいましたもんね。
山口 そうですね。でもやりながらも、可愛い衣装を着て、ダンスだけじゃなくて、歌もやりたいって、どこかで思い始めていました。そして、もっとたくさん方に見てもらえる場所に行きたいなって。
――その先を目指すようになる訳ですね。そういえば、長崎で一緒に芸能活動をしていてHKT48に入ったコがいるんですよね。
山口 6期生の江口心々華（ここは）ちゃんと福井可憐ちゃん、あと7期生の長野ららちゃん、龍頭綺音（りゅうとう・あやね）ちゃんと猪島莉玲亜（いじま・りりあ）ちゃんですね。
――山口さんはHKT48を受けなかったの？ 福岡だから近いし。
山口 お誘いがあって受けたんですけど、落ちました......。たぶん受かるだろうと思って、特に対策をしなかったんですよ。福井可憐ちゃんと心々華ちゃんの名前は呼ばれたんですけど、私は呼ばれなくて、おかしいなって。そこで悔しいって気持ちになりました。
改めてアイドルの道に進みたいなと思って、AKB48の18期生のオーディションがあるのを見つけて、受かるかわからないけど、挑戦してみようって。
――長崎に住んでると、東京って遠くないですか？
山口 そうですね。でも東京って都会だし、憧れの場所っていうか。行きたいなってずっと思っていたので。
――改めてオーディションに向けて対策はしたんですか？
山口 HKT48のときは急にオーディションみたいな感じだったから、肌も日焼けしてて、長崎のやんちゃなコのまま出ちゃって。このままアイドルになったとしてもやばいよねって感じだったんです。なので、外に出かける時はちゃんと日焼け対策をしたり、日々の努力を増やしていって。周りからは「ゆい、何で最近そんな女子力高くなっちゃったの？」って、言われました。
――ちゃんと準備をしたんですね。
山口 書類の写真もHKT48の時は、「今撮っちゃう？」みたいなノリでやっちゃったんですけど、今回はちゃんと可愛くした状態で撮影して、アイドルになるために本気で取り組みました。
――合格して周りの反応はどうだったんですか？
山口 また長崎からアイドルが出るんだってなって。色んな人からサインやら握手やらすごい求められて、今まで撮ってくださったカメラマンさんも、最後だからって、また撮影してもらったり。すごい喜んでくれました。（後編に続く）
【連載「なんで令和にAKB48？」は木曜日更新 山口結愛が東京へ来て驚いたことや、今後の夢を語る後編は8月1日公開！】
●AKB48
2005年（平成17年）12月8日、秋葉原のAKB48劇場で1期生お披露目。
2022年（令和4年）5月4日に17期生、2023年4月9日に18期生、2024年3月17日に19期生がデビュー。
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●山口結愛（やまぐち・ゆい）
2009年3月8日生まれ 長崎県出身
身長158�僉〃豈娵拭�A型
Nickname＝ゆいち
公式X【@yuichi_akb48】
公式Instagram【@yuichi_akb48】
取材・文／関根弘康 撮影／篠田直人
