「何色にも染まれる」「プロ!」振付師として見た岡宮来夢、阿部顕嵐ら共演者

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水ドラ25「青春ミュージカルコメディ oddboys」(毎週水曜深夜1 時)。ミュージカルを愛する高校生たちが部の存続のために奮闘する、歌あり、ダンスあり、笑いありのまるでミュージカルみたいな青春ドラマ。メインキャストでもあり、本作の振り付けも担当する福澤侑さん、皇希さんにインタビュー。

【動画】福澤侑&皇希が振付担当!ミュージカルみたいな青春ドラマ

出演&振り付けの二刀流



「青春ミ ュージカルコメディ oddboys」第3話より

――福澤さんと皇希さんは出演に加え、「REX」として本作の振り付けも担当されています。どのように振り付けをされましたか?

福澤「演出の植木豪さんからシーンごとにイメージを聞いて、その意図を元に振り付けを考えていきました。豪さんとも相談しながら、中でも“踊りをちゃんと見せたい”という部分を担当して。難しいところもあれば分かりやすいところもある、いい塩梅のところを取ったクオリティの高いダンスになっていると思います」

皇希「ダンスシーンは、撮影とは別の日にリハーサルをしていました。実際に動きながら、豪さんと『こっちの方がいいね』『こういうカメラワークでやってみたいね』と相談しながら修正、調整してきました」

福澤「リハの時間はしっかり取ってもらいましたが、全10話で1話につき楽曲が6曲ぐらいあって。Mナンバーの数が多いのが大変でしたね」

「青春ミュージカルコメディ oddboys」第3話より

――60曲くらいの振り付けということですね! 普段のお芝居やライブでは、ここまで曲数はないですよね。最初に曲数を聞いた時は驚きました?

福澤「『えっ、マジか!?』となりました(笑)。でも、いざやってみたら、共演したことのあるキャスト陣だったので、とてもスムーズに進めることができました。みんなのやりたいことや、こういう風に見せてくるだろう、ということを想像しながら振り付けを作ることができたので、とても楽しかったです」

「青春ミュージカルコメディ oddboys」第1話より

――キャストと振付師の両方を兼ねるのは、やることが2倍になって大変そうだなと感じるのですが、実際やってみていかがでしたか?

福澤「確かに、セリフも覚えて、振り付けもして、というのは大変でもあります(笑)。でも、その分、全体の流れが見えて作品をより理解できる手掛かりが増えるという良さもありますね」

皇希「スタッフ側の立場から作る過程を見られるのは、ありがたいですよね。本来、役を演じているだけでは見ない景色を見せてもらえているわけで、『こういうお芝居をしている時ってこう見えているんだ』と俯瞰で見られるのは、僕らにとって学びになっていると思います」

福澤「演じる側の時に、“演出家は、こう見せたいだろうな”というのも分かってくるので、こちらから『こういう動きもできます』という提示もしやすいです。なので、メリットのほうが大きいと思います」

振付師として見た共演者の印象



「青春ミュージカルコメディ oddboys」第5話より

――振付師としての視点からのミュージカル部の仲間たち、日比野憐役の岡宮来夢さん、音羽翔舞役の阿部顕嵐さん、一本木雅也役の立花裕大さんの印象は?

福澤「来夢は、色で言うと“白”。何色にでも染まれる人だと思っています。僕らが“こういう風に見せたほうがいいかも”という時はそっちに添わせて、かつ来夢自身が持っている色も消さずに何か足してくれます。元気いっぱいの憐のキャラクター性を保ったまま、僕や皇希のアドバイスも取り入れてくれる俳優さんという印象です」

皇希「今回は楽曲の数が多くて、ダンスシーンばかりを大量に撮影する日もありました。ダンスの経験が他キャストより少ない来夢や裕大くんは大変だったようです。でも、すごく頑張り屋さんだし、顕嵐から『ここはこういう風に体を使った方がいいよ』とアドバイスをもらったりして、二人がずっと練習していた姿にはグッときましたね」

福澤「顕嵐は、もう僕らから言うことは何もないですね。踊れるし、自分の魅せ方を分かっている。それって、踊る上で一番大切なことだと思うんですよね」

皇希「覚えも早いし、本当に“プロ”ですね。撮影日より、かなり前に振り入れしているものもあって、時間が経つと結構抜けてしまうんですが、顕嵐は映像を見てすぐ自分で振り起こしして、撮影までにはしっかり仕上げてきます。翔舞という役にピッタリだなと思いました」

福澤「裕大くんも来夢と同じく役者としてミュージカルや舞台に数多く出ている人で。自分が得意でないところもカメラが回る時までにはしっかり仕上げて、自分が見せたいこと、やりたいことを表現してくれる人なので、心配はなかったです」

皇希「この5人の中では、裕大くんがダンス歴は一番短いと思うんですが、ちゃんと仕上げてきてくれました。あと、裕大くんがいてくれると現場が明るくなるんですよね。最年長で優しくて、僕らのいじりも笑いにしてくれて、楽しい空気感を作ってくれてありがたかったです」

「青春ミュージカルコメディ oddboys」第1話より

――福澤さんは、ミュージカル部の作曲担当・長峰慎太郎、皇希さんはパンが大好きで内気な浮雲無双を演じています。どんな人物として捉えていますか?

福澤「慎太郎は、常に一歩引いていて、冷静に周りを見ているキャラクターです。作曲を担当していて裏方に近い立ち位置なので、みんなとワイワイしていても、客観的に何が必要かを考えているんですよね。学生時代に、グループにこういう人が1人いたら助かるだろうなというタイプの人です(笑)」

皇希「慎太郎、いいよね。現場でも、『こういうヤツいたら多分一番モテるな』みたいな話をみんなでしていました」

福澤「ヘッドホンしてますからね」

皇希「ヘッドホンは関係ないだろ(笑)」

福澤「学ランにヘッドホン、フードにメガネ。踊る時はメガネを外すし、そのギャップがまたモテますよね(笑)」

皇希「僕が演じる無双は、グループの和みキャラですが、ダメだと思うことはちゃんと伝えるし、自分の意見ははっきり言うタイプ。すごくピュアで、その瞬間に起こることに真っ直ぐ向き合って生きている子なので、僕自身も出来事1つ1つに自然にリアクションできるよう心がけました」

福澤「すごく皇希にハマってる役ですね! ピッタリです」

【後編】では、亡くなった仲間が「もう1回僕らを繋げてくれた」――REX結成のきっかけを。

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今夜の水ドラ25「青春ミュージカルコメディ oddboys」(毎週水曜深夜1 時)第5話は?

第5話
ついに迎えた中間審査当日。
審査が始まるまで練習に励む部員たちだが、音楽の最新データを忘れたことに気付いた慎太郎(福澤侑)は、家に取りに帰ってしまう。
果たして審査に間に合うのか!?
そんな最中、鴨志田(加藤和樹)がお土産を持って部室にやってくる。
すると、お土産を預かった無双(皇希)が滑って足を捻ってしまい、急遽台本を変更せざるを得ない状況に…。
立て続けに起きるハプニングを部員たちはどう乗り切るのか!
そして中間審査の結末は…?

【プロフィール】
福澤侑(ふくざわ・ゆう)
1995年10月19日生まれ。愛知県出身。俳優、ダンサー、振付師・演出家、REXとしても活動。3歳からダンスを始め、2005年、劇団四季ミュージカル「ライオンキング」ヤングシンバ役でステージに立つ。ハイパープロジェクション演劇「『ハイキュー!!』“東京の陣”」、「進撃の巨人-the Musical-」、「ヒプノシスマイク-Division Rap Battle-」Rule the Stageなど数々の舞台や映像作品への出演、舞台Experimental Theater「結合男子」などでは出演に加えREXとして振り付けも担当。本作で共演の岡宮来夢のミュージカル BOOK OPERAクルム童話「ケリナツス 〜七匹目の仔山羊〜」の振付、阿部顕嵐主演の舞台「桃源暗鬼」でも振付を担当。10月には舞台「ハンドレッドノート」で自身初の舞台作品の演出を務める。
X:@fukuzawayuu
Instagram:@yuu_fukuzawa

皇希(こうき)
1997年4月29日生まれ。愛知県出身。俳優、ダンサー、振付師・演出家、REXとしても活動。幼い頃からダンスを始め、19歳の時には世界大会「World of Dance」で優勝。俳優としては、舞台「チア男子‼」、舞台版ドラえもん「のび太とアニマル惑星」、舞台「HUNTER×HUNTER」などに出演。振付師として、乃木坂46、AKB48、 7ORDER、 WATWING、原因は自分にある。らアイドルやアーティストの振り付けや、ミュージカル『刀剣乱舞』にっかり青江 単騎出陣、野外劇「ロミオとジュリエット イン プレイハウス」などの振り付けも手掛ける。
X:@koki_azuma
Instagram:@koki_azuma

(取材・文/高瀬純)