トヨタの「V8」が終了!? でもMTは継続! 最新型「ランドクルーザー70」搭載の一部エンジンが豪州で終了へ
トヨタの「V8」が終了?
トヨタのオーストラリア法人は2024年7月8日、本格SUV「ランドクルーザー70」シリーズのV8エンジン搭載車の販売を終了すると発表しました。
ランドクルーザー(以下ランクル)は、1951年に登場した通称トヨタ・ジープ(BJ型)をルーツとする本格SUVです。系列は大別して3タイプ(70、250、300)あり、そのうち基本設計が最も古いヘビーデューティ系にあたるのが70です。
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ランクル70は1984年に登場。オーストラリアでは農家や鉱山労働者、オフロード愛好家らから根強い人気があり、1985年の発売以来、約34万台が販売され、そのほぼ半数にあたる約17万台が2007年に追加された4.5リッターV8ディーゼルエンジン(1VD-FTV)搭載車となっています。
V8エンジンは最高出力205ps・最大トルク430Nmを発生。5速MTを組み合わせており、ATの設定はありません。
パワーユニットはV8エンジンのほか、日本仕様と同じ2.8リッター直4ディーゼル(1GD-FTV)もあります。こちらは最高出力204ps・最大トルク500Nmを発生。ギアボックスは6速ATのみの設定となります。
V8エンジンの1VD-FTVと直4エンジンの1GD-FTV、新しいのは後者で、環境性能が高く、トヨタの主力ディーゼルエンジンとして普及しています。ただV8エンジンの1VD-FTVは、大排気量マルチシリンダーならではの“味わい”があり、MTと合わせて支持するユーザーは一定数いるようです。
現地では2年ほど前からV8エンジン搭載車の受注を停止していました。今回の発表により再開されないことが決まったわけですが、同社によると直4エンジン搭載車に5速MTを組み合わせたモデルを追加設定するといいます。
なお、日本で販売されているのはワゴンだけですが、オーストラリアではピックアップトラックのシングルキャブ(2ドア1列シート)とダブルキャブ(4ドア2列シート)、トゥループキャリア(2ドアハードトップ)、そしてワゴンの4タイプがあります。またボディカラーも日本の3色に対して7色です。バリエーションの豊富さからも現地での人気の高さが伺えます。