全長4.1m! アンダー200万円のスズキ「コンパクト8人乗りミニバン」に反響多数!? 「こういうのでイイ」「日本で出して!」 質素すぎる「APV」に熱視線
アジアで支持される「APV」日本でも求められている
日本では電動化や先進運転支援の装備などで新車価格が大幅に上昇したなか、海外ではシンプルな構造でかつきわめて安価なモデルが親しまれています。
そのひとつが2004年に登場したスズキ「APV」です。このクルマについて、SNSなどでも関心を寄せるユーザーが多くいるようです。
スズキ「APV」はスズキのインドネシア子会社 スズキ・インドモービル・モーター(SIM)が販売するコンパクトミニバンです。
【画像】超カッコイイ! これが「スズキのコンパクトミニバン」です! 画像で見る(30枚)
車名は「All Purpose Vehicle」から採られ、3列シートの8人乗り乗用モデルに加え、い積載性を重視した商用バンタイプもラインナップされるマルチなモデルです。なお、APVをベースにしたトラック「メガキャリイ」もあります。
ボディサイズは全長4155mm×全幅1655mmとかなり小型で、エクステリアはボクシーで極めてシンプルにまとめられ、内装は鉄板むき出し・ビニール張りのトリム仕上げと、まさに実用重視のモデルといった装いです。
インドネシアのみならずマレーシアなどのアセアン諸国、中近東、アフリカ、南米などで展開しており、道路整備が遅れている国でも使用できるよう、最低地上高175mm以上を確保したほか、エアインテークも101cmという高い位置に設置し、走破性能を高めている点も特徴です。
駆動方式は後輪駆動(FR)で、エンジンは1.5リッター直列4気筒(G15A型)と1.6リッター直列4気筒(G16A型)が用意され、エリアによって使い分けられています。
2007年には上級タイプの「APVアリーナ」が追加。インテリアはトリムパネルが追加され、アームレスト付きファブリックシートを装備するなど、快適性能をアップされています。
リアサスペンションも強靭で耐久性のある板バネ式からコイルスプリングとなるなど、乗り心地も向上しています。
さらに2009年には豪華で存在感のある高級タイプ「APVアリーナ ラグジュアリー」が登場。
メッキを多用した重厚感のあるフロントフェイスや17インチのアルミホイール、クロームトリム付きフォグランプ、リアスポイラーなどを装備したほか、インテリアも革調シートやウッドパネルを備えるなど、最上級モデルらしくゴージャスに仕上げられています。
現在、このAPVアリーナ ラグジュアリーはラインナップされておらず、販売終了しているようですが、APVとAPVアリーナは販売されており、現地で新車を手に入れることができます。
インドネシアにおけるAPVの車両価格は、1億8230万ルピア(日本円換算で約173万円)から2億4740万ルピア(約235万円)です。
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日本においては、ミニバンは最安モデルで250万円以上、軽自動車であってもほとんどが200万円近くするなど、近年は新車価格の著しい上昇がみられます。
そうしたなか、快適性能や機能などが一部省かれたものの、必要最小限の手頃なモデルが求められているようです。
SNSなどでも、「こういうのでいいんだよ」「日本で出してください!」「これは普通に売れそう」「使わない先進機能とはいらないからこれはイイ」など、手頃でシンプルなモデルを求める声が多く見られます。
また、「最低地上高すごいな」「普通に悪路走れそう」と、途上国向けにセッティングされた点に関心を寄せる声も。
一方で、「やっぱこういう価格じゃないとな」「日本も貧しくなったなあ…」と、新車だけでなく物価の上昇や実質賃金のマイナスなどから、こうした安価なモデルを求めるようになった現状を嘆くユーザーも多いようです。