印ケララ州にあるゾウのサファリセンター「ケララ・ファーム」で調教師が死亡。ゾウの攻撃は執拗に続いたという(『The Hindu 「Elephant kills mahout, Forest dept. files case against safari centre in Kerala」(Photo Credit: SPECIAL ARRANGEMENT)』より)

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ザンビアの国立公園で今月、アメリカ人観光客の女性が野生のゾウに襲われて死亡したが、今度はインドの観光施設で調教師の男性がメスのゾウに襲われて亡くなった。当時の様子を捉えた動画には、男性を押し倒したゾウが両前足で容赦なく踏みつける姿があった。インドのニュースメディア『Free Press Journal』などが伝えている。

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印ケララ州にあるゾウのサファリセンター「ケララ・ファーム」で20日の午後6時30分頃、同州ニールズワラム出身のゾウの調教師バラクリシュナンさん(Balakrishnan、62)が、メスのゾウに踏み潰されて死亡する事故が発生した。

バラクリシュナンさんは当時、調教用の棒のようなものでゾウを突つきながら、観光客が背中に乗れるように移動させようとしていた。ところがゾウは突然、怒りが爆発したかのようにバラクリシュナンさんに体当たりし、地面に押し倒して前足で踏みつけ、押さえ込んだ。

さらにゾウは、上半身を起こしてその場から逃げようとするバラクリシュナンさんの頭を鼻で押さえつけ、今度は両前足で交互に何度も踏みつけた。バラクリシュナンさんはぐったりして抵抗できずにいたが、ゾウの怒りが収まることはなく、最後はバラクリシュナンさんの頭に噛みついて持ち上げ、地面に投げつけた。

この直後、他のスタッフが慌ててゾウを止めようと助けにきたが、すでに手遅れの状態だったようだ。

インドのニュースメディア『Free Press Journal』によると、バラクリシュナンさんの遺体は検視後に家族のもとへ引き渡されたという。

また同メディアはケララ・ファームで飼育されているゾウについて、観光などの娯楽目的で使用する動物として義務付けられている「インド動物福祉委員会」への登録が行われていなかったことを報じている。

ケララ・ファームのあるイドゥッキ地区にはゾウのサファリセンターが8か所あり、全部で35頭のゾウが飼育されているそうだ。しかし、動物福祉委員会に登録されているゾウはたったの4頭だけだった。イドゥッキ地区を管轄する森林局では今回の事故を受けて、ケララ・ファームを含む全てのゾウのサファリセンターに営業停止命令を下したという。

画像は『The Hindu 「Elephant kills mahout, Forest dept. files case against safari centre in Kerala」(Photo Credit: SPECIAL ARRANGEMENT)』『Free Press Journal 「Horrifying VIDEO: Elephant Mercilessly Tramples Mahout To Death At Safari Centre In Kerala’s Kallar」』より
(TechinsightJapan編集部 MasumiMaher)