中日痛恨、村松開人が長期離脱へ…「遊撃手」は誰が担うのか

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村松の離脱は痛いが、その穴を埋める代役の活躍に期待したい(C)TakamotoTOKUHARA/CoCoKARAnext

 ショッキングなニュースが中日ファンを襲った。

 6月23日の広島戦で、村松開人が守備中に左肩を強打しそのまま交代。翌24日に出た診断結果は「左肩SLAP損傷」。一般的にこのケガは競技復帰までに2〜3か月、全快までは4か月程度を要する。1軍登録を外れ、治療に専念することになった。

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 村松は大卒2年目の今季、開幕スタメンこそ逃すも、4月下旬からは遊撃のスタメンを確保。攻守ともに成長著しく、チームに欠かせない選手の一人だった。それだけに、交流戦明けでこれからというタイミングでの離脱は非常に痛い。

 ただ、シーズンはこれからも続く。本稿では村松に代わる遊撃手の候補を見ていきたい。

■山本泰寛は控えに置いておきたい?

 村松とともに1軍の遊撃を守ってきたのが山本泰寛である。今季から阪神より加入すると、堅実な守備と巧みな右打ちを武器に居場所をつかんだ。

 23日の試合、村松が退いた後に遊撃に入ったのも山本で、8回にはオルランド・カリステの決勝打を呼ぶ四球を選んでいる。村松の穴を最小限にとどめ、しっかりと仕事をこなしてくれる意味では山本以上の選択肢はないだろう。

 一方で、内野の複数ポジションを守り、いざという時のピンチバンターを務められるスキルを持つため、首脳陣はベンチに置いておきたいと考える可能性は無視できない。シーズン中度々あった、左投手対策時のみのスタメン起用になるかもしれない。

■ロドリゲス、龍空、辻本…2軍から抜擢するなら?

 ファームから遊撃手を補充するとしたら、誰になるだろうか。考えられる候補は3人。クリスチャン・ロドリゲス、龍空、辻本倫太郎だ。

 ロドリゲスはチーム最多の41試合で遊撃を守り、強肩を活かしたダイナミックな守備を度々見せている(データは6月23日現在、以下同)。1軍でも開幕スタメンに抜擢されただけに、ロドリゲスが順当なのではと思われるが、外国人枠がネックになりそう。救援投手のマイケル・フェリス、OPSを稼げるアレックス・ディカーソンをベンチから外してまで使うかは疑問が残る。

 龍空は右膝の故障で出遅れたものの、実戦復帰後はロドリゲスに次いで16試合遊撃を守っている。若き守備職人として知られる一方、打撃も好調で長打率.453をマーク。昨季までは1軍で力不足を露呈していたが、ここで抜擢すれば一気にポジションを奪う可能性も秘める。

 ルーキー内野手の辻本はチーム3位の12試合で遊撃を守っている。ただ、二塁での起用がメインで、こちらは同最多(30試合)。2軍でのショート優先度はロドリゲス、龍空より下がる。今は出場機会を増やすことに主眼を置いていると思えば、このタイミングでの昇格はなさそうだ。

 この他にも石垣雅海や樋口正修などが控え、誰か1人は遊撃手として1軍に上がることだろう。少なくとも数か月は村松不在の遊撃を守るとなると、龍空が最適解かと思いつつ、首脳陣はどんな判断を下すか経緯を見守りたい。そして、村松の1日も早い回復を願っている。

[文:尾張はじめ]