サザンオールスターズ、オリジナルアルバムの発売や『ROCK IN JAPAN FESTIVAL』への出演などを発表【コメントあり】
サザンオールスターズが、本日・6月25日(火)に46回目のデビュー記念日を迎えた。今年は、昨年をも超えるスケールで活動が“続く”ことが、3つの重大発表とともに明らかになった。
まず、9年振り16枚目のサザンオールスターズのオリジナル・アルバムを今冬リリースすることが明らかになった。制作中の本作品は、2015年3月にリリースされた『葡萄』以来となる。1978年にリリースされたデビューアルバム『熱い胸さわぎ』から現時点での最新作『葡萄』まで、世の中を写す鏡のように時代の節目ごとにアルバムをリリースしてきた。長い期間をかけてスタジオに籠り、音を練って、歌詞を載せ、また音を練る。膨大な時間とエネルギーを要するこの制作活動に取り掛かるには相当の覚悟が必要であり、“9年振り”であることに相応の理由があると言えるだろう。今回発表された“オリジナル・アルバム制作中”という報せは、キャリア47年目に突入したサザンオールスターズにとっては、当たり前のことではない。
オリジナル・アルバムのリリースを今冬に控え、アルバムから先行する形でサザンオールスターズの新曲「恋のブギウギナイト」が、本日・6月25日(火)から配信スタート。昨年9月に発表された「Relay~杜の詩」以来、約9ヶ月振りの新曲となる本作は、昭和から平成初期に流行したディスコと令和のEDMを融合させたダンスナンバーとなっている。懐かしさと新しさ、愉快さと切なさが入り混じるサウンドと、ペーソス溢れる情けない男の心情が描かれた歌詞、緩急自在の桑田のボーカルが得も言われぬグルーヴと高揚感を生み出している。
また、本楽曲は7月3日(水)22時から放送開始となるフジテレビ系ドラマ『新宿野戦病院』の主題歌になることも発表されている。『新宿野戦病院』は、小池栄子と仲野太賀がダブル主演を務め、オリジナル脚本を宮藤官九郎が担当する新宿・歌舞伎町が舞台の笑って泣ける“救急医療”エンターテインメント。宮藤官九郎による初の医療ドラマと言うこともあり、制作が発表されるとSNSやWEBニュースで話題を呼んでいる。
「恋のブギウギナイト」
さらに、6年振り3度目となる『ROCK IN JAPAN FESTIVAL』への出演も決定。今年はイベントの25周年を記念して、8月には千葉県千葉市で、9月には茨城県ひたちなか市で、合計10日間開催される。国営ひたち海浜公園での開催は、2019年以来5年振りであり、『ロッキン』の聖地・ひたちなかへの帰還に、サザンオールスターズが華を添える形で、その10日間全ての最終日となる9月23日(月・振休)の『ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2024 in HITACHINAKA』にて大トリを務めることが明らかになった。なお、今回の出演発表にあたり、サザンオールスターズはこれにて最後の夏フェス出演とすることを打ち出した。元々、数多くの夏フェスに出ているわけではないが、2005年、2018年に『ROCK IN JAPAN FESTIVAL』に大トリとして出演し、数万人を超える観客を盛り上げ、それぞれ伝説として語り継がれている。今回情報解禁にあたり発表されたコメントにもあるように、地球沸騰化により年々暑さが厳しくなってきている真夏の季節に、平均年齢約68歳のサザンオールスターズが野外でライブをすることの現実と向き合いつつ、後進のミュージシャンに今後の夏フェスの未来を託そうという想いを込めた、ある種の勇退と言えるだろう。夏フェスに限っての“最後”ではあるが、あのホームでもあり、アウェイでもある特別な空間と時間の中で、サザンオールスターズのライブを見ることができるのは、これがラストチャンスとなっている。それを受けた特別措置として、今回のサザンオールスターズの演奏時間は通常より長くなることがイベント公式からも発表されている。2022年には桑田佳祐ソロでの出演が決まっていたものの、コロナウイルスへの感染で出演キャンセル、さらにその後台風の影響で開催自体が中止になったというアクシデントもあり、今回サザンオールスターズとしての出演でリベンジを果たすことになる。
『ROCK IN JAPAN FESTIVAL』
これら3つの重大情報の発表にあたり、サザンオールスターズ桑田佳祐からコメントが寄せられた。
本人コメント
どうもお騒がせしております。
サザンオールスターズ・桑田佳祐です。
昨年、我々はデビュー45周年を迎えまして、新曲のリリースに「茅ヶ崎ライブ2023」の開催と、皆様のおかげで大変充実した1年を過ごさせていただきました。本当にありがとうございました!!
あっという間に時は過ぎて、本日また、デビュー記念日が巡って参りましたが、サザンオールスターズの活動は・・・続きます!!
昨年冬よりスタジオに日々通い詰めておりまして、現在9年ぶり16作目のオリジナル・アルバムを年内にリリースするべく鋭意制作中であります!!
デビューした当初はナウでヤングな若者だった我々サザンですが、気がつけばメンバー全員古希目前(汗)
※毛ガニは今年10月で70歳。
昭和から平成、平成から令和へと世は移ろい、音楽の聴かれ方も目まぐるしく変わって参りましたが、我々のやるべきことは常に「新曲を作り、届けること」。やはり、これに尽きるのではないでしょうか。しかし、オリジナル・アルバムをひとつ作るのには、非常に長い時間と労力がかかってしまうのが現実であり、それなりの覚悟がいることも正直なところであります。
しかし、ここまできたらメンバー全員腹を括り、今のサザンに出せるすべてをもって、全身全霊で“オリジナル・アルバム”を創りお届けすることを、ここに宣言いたします!!
そして、6年ぶりにROCK IN JAPAN FESTIVALにも出させていただくことになりました!!
なお、今回の出演をもって、サザンオールスターズ、“最後の夏フェス出演”とさせていただければと思っております。我々高齢者バンドにとって、令和の夏は暑すぎるよ(笑)
一旦、サザンは今回で卒業させていただき、後進の素晴らしいミュージシャンたちに日本の夏フェスの未来は託したいと思います。(それでいいよね、渋谷会長?)
今年は、ROCK IN JAPAN FESTIVALが25周年ということで、超ど派手な夏祭り(フェス)と行こうじゃありませんか!!
そんなこんなで、まずは新曲「恋のブギウギナイト」の配信リリースから始めさせていただきたいと思います。
切ないながらもノリノリなナンバーですので、たくさん聴いてちょうだい♡
アルバムに関しては、もうしばらくお待ちくださいね。
皆様どうぞよろしくお願いいたします!!
サザンオールスターズ 桑田佳祐
そして、今回の発表を受ける形で、本日・6月25日(火)12時より、東京都渋谷区にあるSHIBUYA TSUTAYA 1階の「SHIBUYA IP SQUARE A」にて、サザンオールスターズの“これまで”と“これから”を辿る『いわゆる「サザン」について展』が開催される。2024年8月に出版されることになった、サザンオールスターズの活動を長年にわたり追い続けてきた音楽評論家の小貫信昭によるノンフィクション本『いわゆる「サザン」について』(水鈴社)とも連動する形で、著書から一部抜粋された文章と共にサザンオールスターズの歩みを体感できるものになる。店舗の外壁を含む1階の全てがサザンオールスターズにジャックされ、さらには新たに発表されたビジュアル撮影で実際に使用された車も展示されるなど、サザンの歴史だけでなく、何よりもバンドの“今”をリアルに体感できるイベントになっている。期間は本日・6月25日(火)から6月30日(日)までの6日間。