洗車のオプション「下回り洗浄」は選択するべきですか? クルマの「底面」は見えないのに、なぜ洗浄する必要があるのでしょうか?
「下回り洗浄」いつ使うべき?
「自動洗車機」でクルマを洗う際、オプションに「下回り洗浄」という項目が設けられているのを目にすることがあります。
しかしこの下回り洗浄には追加料金として数百円が必要となるため、「通常の洗車コースでいいや」と利用しない人もいるでしょう。
クルマの底面は見えないため、洗浄する必要は無いようにも思えますが、下回り洗浄をすることには一体どのような効果があるのでしょうか。
下回り洗浄をする意味について中古車ディーラーの整備士に聞いたところ、以下の回答がありました。
【画像】「えっ…!」 これが「洗車機NG」のクルマです!(29枚)
「実はクルマの下回りは、普段の走行でも泥などの様々な汚れが付着しています。
そしてこの汚れを長期間放置しておくと、サビ(腐蝕)が発生する原因にもなるため、下回りも定期的に洗浄して綺麗な状態を保つようにした方が良いのです。
また、旅行などで海辺や海の近くを走行した場合には、海水や海辺の砂に含まれる塩分によって金属にサビが生じてしまうので、汚れがひどくなくても下回り洗浄をすることをオススメします」(中古車ディーラーの整備士)
そのほか、夏以外にも下回りの洗浄は活躍するといいます。
たとえば冬季になると道路に撒かれる「融雪剤」も塩分を含んでいるものがあり、下回りに融雪剤が付くとサビの原因になります。
さらに融雪剤が撒かれない地域であっても、冬は泥水が下回りに付着する機会が多く、こまめに下回り洗浄をすることがクルマのコンディションを保つ秘訣になるでしょう。
「電気自動車」の下部洗浄は要注意!
自動洗車機の下回り洗浄を利用すると、洗車機の床から高圧で水を噴射し、下回りの汚れを落としてくれます。
クルマの底部はセルフでも洗浄は可能であるものの、本格的に綺麗にしたい場合は車体をジャッキアップして下に潜り込む必要であるなど難易度が高いため、自動洗車機の機能を利用するのが最も手軽です。
ちなみに、セルフで下回り洗浄をする際、電気自動車(EV)やPHEVの場合は注意が必要。
一般的な自動洗車機に設けられた下回り洗浄機能では問題ない仕組みになっているものの、自ら高圧洗浄機を使用して内部まで水を吹き込んでしまうと、故障の原因になることもあるといいます。
また、充電しながらの洗浄は漏電の可能性があり非常に危険なため、絶対に避けましょう。
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このように下回り洗浄は、クルマの下回りにサビが発生するのを防ぎ、クルマ自身の寿命を伸ばすことに繋がる非常に重要なものでした。
長く愛車に乗るためにも、普段の洗車では2回に1回くらいの頻度で、また海に出掛けた際にはその日のうちに下回りを洗浄すると良いでしょう。