阿部巨人3連勝の陰で…1軍昇格即スタメン起用もノーヒット 「打てる捕手」に与えられた試練 とは

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大城の豪快な打撃の復活が待たれている(C)KentaHARADA/CoCoKARAnext

 巨人は5月31日の西武戦(ベルーナ)に4−1と勝利。投打がかみあっての快勝で3連勝、貯金を再び4として2位に浮上した。

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 一時は深刻な得点力不足が注目を集めたチームが乗ってきた。

 30日のソフトバンク戦では0−5から一挙6点を奪い逆転に成功。新外国人のエリエ・ヘルナンデスの来日初アーチ、岡本和真の10号2ランが話題を呼んだ。

 迎えた西武戦初戦では3回に4連打、4回に3連打とたたみかけ、相手エースの高橋光成の攻略に成功。ヘルナンデスが来日初のマルチ安打、岡本も3安打の猛打賞、投げては前回ノーヒットノーランを達成した戸郷翔征が7回1失点としっかり試合を作り、5勝目をマークした。

 投打がかみあっての快勝劇ともなったが、ひそかに注目を集めたのは、この日から再昇格となった大城卓三にもあった。31日の西武戦から再昇格、即「6番・DH」で先発出場するも5打数ノーヒット、5回は一死二塁のチャンスに空振り三振に倒れた。5打席の内、得点圏に走者がいる場面も3度あったが、いずれも得点に結び付けられず。

 開幕から攻守で精彩を欠き、5月8日に登録抹消。1軍では23試合で打率「.188」、0本塁打、3打点と低迷していた。30日のイースタン・ヤクルト戦で右翼へ1号ソロを放ったことで再度、合流へGOサインが出た。

 ただ、この試合では芯で打球を捉えきれないなど、未だ本調子でない部分も見え隠れした。イースタンでも一発こそ出たものの、6試合に出場し、打率「.125」、1本塁打、2打点の成績だった。

 大城にとっても交流戦の時期にアピールを果たしておきたい事情もある。捕手ポジションでは現在、岸田行倫が攻守ともに存在感を示している。ここまで打率「.274」、1本塁打、5打点。5月24日の阪神戦(甲子園)ではバッテリーを組んだ戸郷のノーヒットノーランを捕手として後押しするなど、扇の要としても評価を高める。

 DH起用がある交流戦において、まず持前の打撃で存在感を示すことが目指す一軍定着の第一歩といえそうだ。

 得点力不足が課題となるチームにとっても、昨年キャリアハイの16ホーマーを記録した大城の長打力含め打撃はV奪回に欠かせないピースともいわれる。選手会長でもある背番号24の完全復活を誰もが待っている。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]