スペインのカタルーニャ州で独立運動をしている活動家を特定するべく、スペイン警察が暗号化サービスのWireとProton、そしてAppleから個人情報を入手していたことが明らかになりました。

Encrypted services Apple, Proton and Wire helped Spanish police identify activist | TechCrunch

https://techcrunch.com/2024/05/08/encrypted-services-apple-proton-and-wire-helped-spanish-police-identify-activist/



テクノロジー系メデイアのTechCrunchによると、憲兵組織的性格を持つスペインの警察機関のグアルディア・シビルが、司法機関を通じてWireとProtonへ活動家の情報を開示するよう要請し、両社がこれに応じたとのこと。

Wireは活動家のメールアドレスを、Protonは活動家がリカバリー用に設定したiCloudのメールアドレスをグアルディア・シビルに提供。iCloudメールアドレスを受け取ったグアルディア・シビルはさらにAppleに情報提供を要請し、2つの住所と、関連するGmailアカウントの情報を手に入れました。

なお、WireやProton、(PDFファイル)Apple、Wire、Protonは、いずれも自社のポリシーの中で「必要に応じて司法機関からの要請に対応する」と明言しています。

テクノロジー系メデイアのTechCrunchによると、スペイン警察・グアルディア・シビルが司法機関を通じてWireとProtonへ活動家の情報を開示するよう要請し、両社がこれに応じたとのこと。

Wireは活動家のメールアドレスを、Protonは活動家がリカバリー用に設定したiCloudのメールアドレスをグアルディア・シビルに提供。iCloudメールアドレスを受け取ったグアルディア・シビルは今度はAppleに情報提供を要請し、2つの住所と、関連するGmailアカウントの情報を手に入れました。

これらの情報は、グアルディア・シビルが「2019年にカタルーニャで起きた街頭暴動の実行犯」を突き止めるのに役立ったそうです。



暗号化サービスは、通常であればユーザーだけが持つ鍵で暗号化することで通信内容を保護しています。Wireは「基本的なアカウント情報を提供しただけで、我々はサービス内で送信されたデータの内容を見たり開示したりすることはできません」と述べて、通信内容は保護されているという点を強調。Protonも同様に「我々は最小限のアカウント情報しか確認できない」とした上で、今回は暗号化されないリカバリー用アドレスを活動家自身が設定していたため、開示できる情報として提供したと説明しました。

Appleとグアルディア・シビル、スイス司法当局は詳細について説明しませんでした。