中日の本拠地バンテリンドーム

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プロ野球DeNAの元監督アレックス・ラミレス氏(49)が2024年4月13日にユーチューブを更新し、セ・リーグの首位に立つ中日の好調要因を独自分析した。

ラミレス氏は中日のコーチ陣と安定した投手陣を好調の要因に挙げ、今後打順を変更すればAクラスに入る可能性があるとした。

立浪和義監督(54)3年目の今シーズンは、4月15日時点で、8勝4敗2分けの勝率.667でリーグ単独首位に立つ。

チーム防御率1.84はリーグトップで、好調を維持する投手陣がチームをけん引している。打撃では巨人から移籍した中田翔内野手(34)が4番に座り、打率.292、2本塁打、10打点の活躍をみせている。

「もしナゴヤドームでもっと打てればたくさん勝てるはずだ」

開幕からわずか14試合とはいえ、2年連続最下位だったチームがリーグトップに立っている。好調の1つめの要因として、ラミレス氏は経験豊富なコーチ陣が選手らによい影響を与えているとした。

ラミレス氏は「監督の意思などを選手たちに伝えるのはコーチ陣。今年のコーチ陣は現役時代にレギュラーとして多くの経験を持った人たちがそろっているので、選手にいろいろとアドバイスができると思う。選手にとっても経験のある人たちからのアドバイスは受け入れやすいはずだ」と指摘した。

さらに「立浪監督を支えるコーチ陣をみると、本当によいコーチ陣がそろっている。中日のコーチ陣は選手によいアドバイスができると思うし、選手たちはいろいろなことを吸収できるだろう。そうすれば今年は多くのことが改善されていくと思う」と期待した。

好調の2つめの要因に投手陣を挙げた。

得点力不足が課題の中日は2年連続でチーム防御率リーグ2位だが、打線の援護がないために落とした試合が少なくなかった。今シーズンも投手力は健在で先発、リリーフ陣が抜群の安定感をみせ28失点はリーグ最少だ。

中日の投手力を高く評価するラミレス氏は、次のように解説した。

「リリーフ陣を見ると、祖父江大輔、梅野雄吾、松山晋也、勝野昌慶、清水達也、マルティネスがおり、マルティネスは日本屈指のクローザーと言えるだろう。リーグ優勝するためには絶対的なクローザーが必要だ。中日にはマルティネスがいる。そして、レギュラーキャッチャーがいるのが心強い。リリーフ陣もよいし先発陣もそろっている。ナゴヤドームでは中日投手陣はとてもよい防御率を誇っている。もしナゴヤドームでもっと打てればたくさん勝てるはずだ」

中日がAクラス入りするには カギは「4番」...中田か?細川か?

ここまで順調な滑り出しをみせる中日だが、ラミレス氏が唯一疑問視するのが打順だ。

立浪監督は開幕から中田に4番を任せ、細川成也外野手(25)を5番に置いている。現時点ではそれぞれ機能しているように見えるが、ラミレス氏は中田と細川を入れ替えた方がよい、と主張した。

「中田はとてもよい選手だと思う。まだパワーも持っている。ただもう35歳だし、ナゴヤドームはとても広いのでホームランが出にくい。今シーズン、中田がナゴヤドームをホームにして(ホームランを)20本打てるだろうか。もちろん打ってほしいが難しいかもしれない。ナゴヤドームでプレーしていると20本は難しいだろう。打率2割4分、本塁打10本から15本、打点は50打点から60打点。これくらいが妥当な数字だろうか?」

そして「中日がAクラス入りするためにはこの4番の成績で十分だろうか?」と投げかけ、こう分析した。

「もし細川が4番に座れば、本塁打を25本から30本打つ可能性がある。80から100打点もできるだろう。打率も2割8分から3割くらい打つかもしれない。年齢もまだ若く足もそこそこ速いのでダブルプレーにもなりにくい。才能のある打者を4番に置くことにより、チームの得点効率は上がるだろう」

さらに、こう続けた。

「この点が、立浪監督率いるドラゴンズの唯一のクエスチョンマークだ。もし立浪監督が4番と5番を入れ替えて、4番・細川、5番・中田にすれば、より得点能力が上がるのではないだろうか。中田がダブルプレーになる確率は細川よりも高いだろう」

細川は移籍1年目の昨シーズン、チームトップとなる24本塁打、78打点を記録。今シーズンは15日時点で打率.245、3本塁打、5打点をマークしている。

中日は16日から本拠地バンテリンドームでリーグ5位のヤクルトとの3連戦を予定している。