ディープ産駒の“再生工場”小林真也厩舎 21年京都新聞杯覇者で金鯱賞参戦
誰もが驚く復活劇となるか。21年の京都新聞杯覇者のレッドジェネシス(セ6、栗東・小林真也厩舎)が、金鯱賞(4歳上・GII・芝2000m)で約3年ぶりの勝利を狙う。
レッドジェネシスは父ディープインパクト、母リュズキナ、母の父Storm Catの血統。半妹のルージュスエルテは今年のクイーンCの3着馬。祖母の全兄のキングオブキングスは98年の英G1英2000ギニーを制している。
ここまで18戦3勝。3歳時には京都新聞杯を制し、神戸新聞杯で2着。菊花賞では1番人気に推されるなど、将来を嘱望されていた。しかしながら、その3冠最終戦で13着に敗れてからは勝利が遠い。友道康夫厩舎から小林厩舎への転厩初戦となった前走の仁川Sではダートを試したが、4秒1差の15着と復活の糸口をつかめないでいる。
そんな状況で一縷の望みを託すとすれば厩舎力しかない。小林厩舎はこれまでに5頭のディープインパクト産駒を手掛けているが、藤沢和雄厩舎から引き継いだゼノヴァースで22年の東京ハイジャンプを制覇。また、矢作芳人厩舎から転厩してきたタウゼントシェーンで2勝、斉藤崇史厩舎からの移籍となったトゥルーヴィルでも1勝を挙げている。まだ開業4年目ではあるが、ディープ産駒の扱いに長けた厩舎といえるだろう。
ここ2年の金鯱賞は人気決着だが、振り返れば3年前は同じくディープインパクト産駒のギベオンが最低人気で逃げ切り。単勝2万2730円、3連単78万3010円の大波乱の主役となっている。レッドジェネシスが激走となれば、再び波乱の一戦となる可能性は十分だ。