400kgに満たない“小さな根性娘” アネモネSで桜切符獲得なるか
小柄でも能力は一級品だ。軽量馬のスプリングノヴァ(牝3、栗東・鮫島一歩厩舎)が、アネモネステークス(3歳牝・リステッド・芝1600m)で桜花賞の優先出走権獲得を狙う。
スプリングノヴァは父カリフォルニアクローム、母ブランカ、母の父ディープインパクトの血統。父は14年のケンタッキーダービーや16年のドバイWCなどG1を7勝した歴史的名馬。14年と16年の米年度代表馬に選ばれ、23年には米競馬殿堂入りを果たしている。一方の母は未勝利馬だが、そのきょうだいにはGIを2勝したカレンチャン、10年京阪杯を制したスプリングソングなどの活躍馬がいる。
ここまで3戦2勝。昨年9月の新馬(芝1500m)は二の脚でハナを奪い、直線で後続を突き放しての楽勝。一転、続くサフラン賞では中団からジワジワ伸びると、外から迫るステレンボッシュをハナ差抑えて、デビュー2連勝を決めた。この2戦の馬体重がともに394kgだったように、決して見栄えのするタイプではないが、非凡なスピードと勝負根性を秘めている。続く阪神JFでは14着に大敗したが、スタート直後に躓いたアクシデントが全て。この一戦で見限るのは早い。
今回は桜花賞出走に向けて2着以内が求められる一戦。400kg未満で勝てば、20年に400kgで勝利したインターミッションを抜いて、レース史上最少馬体重勝利記録となる。小さな根性娘の奮闘を期待したい。