2023年12月、銀座に誕生した『鮨ふじおか』

大将は30歳と若いが、港区や銀座の名店で腕を磨き、ステップアップ。あふれる情熱から、知識と技術は実年齢よりはるか上!

持ち前の朗らかさも武器に、居心地の良い時間と空間、そして洗練されたコースを提供する、次世代を担う高級鮨の新星だ。


30歳で銀座に城を構えた実力派が、高級鮨を身近にする

地下1階にして意外な程に天井が高い『鮨ふじおか』。「無駄を削ぎ落として魚のいいところを出す鮨に通じる」という店主の意図で、内装もミニマムなデザインになっている

夢が叶い毎日が楽しくて仕方ない鮨職人は、味わいにとことんロジカル


銀座5丁目にオープンしたばかりの『鮨ふじおか』の大将・藤岡寛生さんは30歳。

銀座での独立としては早いが、その目覚めもとびきり早かった。



藤岡さんは高身長だが、威圧感を与えないように板場の床を下げるなど細かい配慮も


「5歳から鮨職人になりたくて、修学旅行で東京に来た時、老舗鮨店のランチに行って働かせてほしいと直談判しました」

その後『鮨 由う』や『佐たけ』で副大将として経験を積み、満を持して独立。修業時代から日々研究を欠かさず、すべてのレシピに藤岡さんならではのロジックをもつ。


【タコ本来の食感を残す】

「煮だこ」には太過ぎず筋肉質な明石産タコを使用


例えば、桜煮は通常タコを柔らかくするが「食感と香りを損ないたくない」と、優しく炊いてタコ本来の食感を追求。

「人の口は異物を感じるとよく噛むので」と断面に凹凸を入れ、噛むことで味を出させる。


【裏面を表にして握る】

「ほっき貝」は「厚みも香りも抜群」という北海道・長万部産。皮面(裏)は炙っている


ほっき貝なら「あえて裏面を表にして、甘みと香ばしさを楽しんでもらう」と調整。

また、名店が信頼を置く『登美粋』からグラムを指定して仕入れる車海老など、タネへのこだわりもすさまじい。


【分厚く切って、旨みを凝縮】


まぐろは『結乃花』から。脂がのった「中トロ」は攻めた厚みながら口どけも見事。


【熱々の美味しさにこだわる】


「穴子」は厚みをもたせ丸く成形。

専用の熱い酢飯に熱々の穴子をのせるので、口内でフワッととろける。


【“酢飯せんべい”と一緒に】


「あん肝と揚げシャリ煎餅」は、甘じょっぱいあん肝と香ばしい煎餅の一体感に驚く。


〆の玉子が新感覚スイーツ!


まるでプリンのような「玉子」には、紅茶を入れて絶妙な渋みをプラス。「コースの最後にスッキリしてもらいたい」という意図があるそう。砂糖も喜界島産とこだわっている。

すべてコース(27,500円)より。


大将が全国から厳選した日本酒が、ピタリと寄り添う!

右.藤岡さんが酢飯に一番合うと推す、奈良「櫛羅 純米無濾過生原酒」90cc 1,000円〜。左.「田中六五」と「仙禽」のコラボである希少な「田中仙禽」も用意。90cc 3,100円


「僕が楽しまないとお客さんも楽しくない」と、笑顔を絶やさない店主が、心地良い時間を約束する。


【店主に聞いた“銀座で勝負した理由”】


「“佐たけ”をはじめ銀座の鮨店を経験し、日本一の鮨激戦区で勝負したいと思うようになりました。地元・宮崎の先輩たちも銀座という場所に喜んでくれます」


■店舗概要
店名:鮨ふじおか
住所:中央区銀座5-9-17 銀座あづまビル B1F
TEL:03-6228-5977
営業時間:18:00〜(L.O.20:30)※完全予約制
定休日:日曜、不定休
席数:カウンター8席


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