2023年、使ってわかった「出張」に便利なアイテム、合わなかったアイテム
リモートワークが普及したこともあり、オフィスのほかに自宅やコワーキングスペースなどで仕事をする人が増えているここ数年。筆者も普段は鹿児島を拠点にリモートワークをしており、作業環境を整えるためにサブディスプレイやWeb会議用のスピーカーマイクなど、仕事の効率を上げるためのガジェットをそろえています。
旅行の自粛や移動制限が緩和された2023年は、1か月のうち20日ほどを自宅で過ごし、残りの10日は仕事先である東京や地方に出向く暮らしをしていました。「正直、仕事をするなら自宅のデスクが最も環境が整っていて最高……」とはわかりつつ、自宅の外でも快適に過ごすためにさまざまなアイテムを購入しました。
今回は移動の多い筆者が実際に購入したもので、出先で使って良かったもの・あまり合わなかったものを紹介したいと思います。リモートワークや出張の機会が多い人はぜひ参考にしてみてください。
使ってよかったもの
まずは使ってよかったものからご紹介します。仕事をするうえで直接的に役に立ったものに加えて、移動生活を便利にしてくれたアイテムも紹介したいと思います。
【その1】永久保証が付いたことで憧れの購入に至った「RIMOWA」のスーツケース
旅好きなら、誰しも一度は憧れるRIMOWAのスーツケース。学生時代にバックパッカーをしていたときも、仕事でバックパックを担ぎながら国内出張をしていたときも、ふと横を見ると「旅のお供」としてそれぞれのオリジナリティあふれるRIMOWAのスーツケースを転がしている人がいて、自分もいつか欲しいと想い続けていた一品でした。
一般的なスーツケースは3万円程度で買えるものが多いですが、「Classic Cabin S」(33L)は公式通販サイトで21万3400円(税込、以下同)。あまりに高い……となかば諦めていたところ、「2022年7月以降に購入した新品のRIMOWAのスーツケースは永久保証がつく」ということを知り、購入に踏み切りました。
「欲しい! と思ったものは1日でも早く購入したほうが、使い終わるまでの1日あたりの単価が安くなるからおトク!」と背中を押してくれた友人には感謝が止まりません。
ちなみに購入したのはRIMOWAとドイツの航空会社Lufthansaのコラボモデル。通常のモデルと異なり、表面の右上にLufthansaのロゴが入っています。こちらはすでに販売が終了してしまったので、大切にしていきたいと思います。
などといいながら、毎月タフに転がしていたら購入から1年と経たずに車輪が折れてしまいました。決して手荒に扱っていたわけではないのですが……。銀座にあるRIMOWAの店舗に持ち込んで修理をお願いし、3週間ほどで手元に戻ってきました。もちろん修理費用はゼロ。改めて生涯使い続けられることを実感し、安心です。
RIMOWA「Classic Cabin S」(直販価格:21万3400円)
【その2】縦表示にグッと来た「LG」のモバイルディスプレイ
自宅ではPCのメインディスプレイに加えて、27インチのサブディスプレイを設置して2画面で作業をすることが多く、仕事をするなら2画面はマスト! という身体になってしまった筆者。
かつてはiPad mini(第6世代)をMacのサブディスプレイとして使うために、Sidecarで接続して簡易的に2画面を実現していました。ですが、接続が不安定だったり、どうしても表示領域が少なかったりと使い勝手の悪さを感じていたので、思い切ってモバイルディスプレイの購入に踏み切りました。
最も使い勝手が良かったと感じるのは、縦置きで表示ができること。原稿の執筆はもちろん、Google Analyticsなどの分析ツールも表示域が広くなり、一度に見ることができる情報量が増えました。
保護カバー込みで920g(カタログ値)と少し重量はあるものの、出張には必ず持っていくアイテムです。
LGエレクトロニクス・ジャパン「LG gram +view 16MR70」(直販価格:4万9800円)
【その3】遠方でお風呂を楽しむためのよき相棒となった「無印」のトラベルポーチ
正式名称は「ポリエステル吊るして使える着脱ポーチ付ケース」。持ち運び用のシャンプーやボディーソープ、化粧水類などを収納できます。
ホテルでシャワーを済ませることもありますが、なんとかスキマ時間を見つけて近くの銭湯に行くようにしています。入浴を通して、その土地で暮らす方々の日常にお邪魔する感覚が何とも楽しいのです。
上部にフックがついているので、ロッカーの扉やコート掛けなどに引っ掛けて使えるのが推しポイント。無印良品が販売している携帯用の化粧水ボトルがジャストサイズなのに加え、持ち運び用に重宝しているMARKS&WEBの小さいボトル(60ml)もフィットします。この相性の良さもお気に入りです。
無印良品「ポリエステル吊るして使える着脱ポーチ付ケース」(直販価格:1790円)
【その4】出張の充電事情を解決した「CIO」のACアダプター
昨今はスマートフォンの充電に加えてスマートウォッチやモバイルバッテリーなど、寝ている間に充電したいガジェット類が多いもの。ビジネスホテルは比較的潤沢にコンセントが用意されているところが多い一方で、少し古めのホテルや旅館などは充電用に使えるコンセントが1口しかない! なんてこともあります。
コンセント1口で最大3つのデバイスが充電できるCIOのACアダプター「NovaPort TRIO」はそんな悩みを解決してくれました。
実は当初、この後紹介するBaseusの3ポートACアダプターを使っていたのですが、とある理由でNovaPort TRIOに買い替えることになりました。
NovaPort TRIOは、小さなたまご1つ分(公式値で縦59×横43mm)のサイズ感で、最大67Wでの給電ができる優れものです。軽量なので画像のように壁に付いているコンセントに直接挿しても安定するのもポイント。
USB Type-AにはApple Watchを、USB Type-CにはiPhone 15とモバイルバッテリーを充電しています。USB Type-Cで充電したいガジェット類はほかにも、MacBook Proや一眼レフカメラなど残っているので、次のAmazonセールでは追加で1個「追い購入」したいと思っています。
CIO「NovaPort TRIO」(6589円)
あまり合わなかったもの
次に目的を持って購入したものの、実際に使ってみたらあまりフィットしなかったものを紹介します。
【その1】コンパクトだけどフィットしなかったトラックボール付きマウス
普段自宅ではロジクールの「ERGO M575」というトラックボールつきワイヤレスマウスを愛用しています。外出先でもトラックボール付きのマウスを使いたいと持ち運びやすいものを探し、購入したのがサンワサプライの小型ワイヤレスマウス「NINO」。
M575が幅134×奥行き100×高さ48mmに対してNINOは幅75.2×奥行き95.7×高さ42.4mmと、小さくコンパクトで持ち運びはしやすくなりました。ただ肝心の持ち心地がフィットせず、結局M575を持ち運び用に買い増すという結果に落ち着きました。コンパクトなことが必ずしもいいとは限らない、好例といえるでしょう。
いまは実家に置いてあり、帰省した際に仕事で数時間使う程度の使用に留まっています。
サンワサプライ「NINO」(5480円)※完売
【その2】Web会議ではなく運動用として活躍することになった骨伝導イヤホン
音楽を聞くのにも、Web会議でのイヤホンマイクにも使い勝手の良いAirPods Pro。賛否両論ありますがMacBookとの接続の相性は良く、なんだかんだこの選択に落ち着きがちだと感じています。
ただカナル型イヤホンの特徴でもある密着性から 長時間つけ続けると疲れてしまいます。また購入してから2年ほど経ったこともあり、連続で3時間ほど使うとバッテリーが切れてしまうため代替のヘッドセットを探していました。
そんなときに友人からおすすめされたのがShokzの「OpenMove」という骨伝導イヤホン。購入した当初は「耳に装着しなくても音が聞こえる!」と驚きでした。しかし、使い込んでいくと最大ボリュームまで上げてもWeb会議などでの声が聞き取りづらいことがわかり、仕事用としての出番は少なくなってしまいました。
最近はもっぱらジムで走るときに装着しており、運動用としてはこれ以上に使い勝手の良いイヤホンはないなと感じているところです。
Shokz「OpenMove」(直販価格:1万1880円)
【その3】持ち運びは便利だけど剃り心地にもう一声ほしいトラベルシェーバー
これまでは自宅で使っているパナソニックのシェーバーを専用のケースに入れて持ち運びをしていたのですが、もっと荷物を軽くしたい! という想いからブラウンのモバイルシェーバー「Braun Mini M-1012」を購入しました。
黒いデザインはシンプルで心地よく、完全防水なので入浴時にも使えるなど、使い始めは全体をとおして使い勝手が良かったです。
しかしこれもトラックボール付きマウスと同様に、小さくなったことで確かに持ち運びには便利になったのですが、剃り心地は自宅で使っている5枚刃のものには到底敵わず、何度も剃り直すのが手間に感じられてしまい……。結局出番は減ってしまうことになりました。
また充電は専用ケーブルが必要となり、少荷物にしたいのに結局荷物が増えてしまうという弊害もありました。USB Type-Cで充電できるなどになったら便利になるのになあと感じています。
ブラウン「Braun Mini M-1012」(実売価格:5870円前後)
【その4】ACアダプターは重さも重要と気づいたBaseusの製品
先に述べたCIOのNovaPort TRIOを購入するまで、Baseusの65W 3ポートACアダプター「CCGAN65S2-X」を使っていました。
基本的には不自由がなかったのですが、海外のホテルに滞在した際に変換アダプターを噛ませてコンセントに挿そうとしたところ、本体の重さで落ちてきてしまうことがありました。そのため、出力は同等ながらより軽いCIOのACアダプターに買い替えるに至りました。
CIOのACアダプターが92gなのに比べて、Baseusのアダプターは190gと2倍近くの重さがあります。これまでは充電の速さを重視して出力ばかり見ていましたが、重さも一緒に確認しなくてはと実感しました。
ただ、持ち運びはしなくなったものの、自宅の枕元で日々の夜間の充電諸々に役立ってくれています。
Baseus「CCGAN65S2-X」(在庫切れ)
利便さと嵩張りはトレードオフ
便利さを求めてガジェットをそろえていったら、結局荷物が多くなってしまった……なんてこともしばしば。今回ご紹介したもののほかにも、速乾性のマイクロファイバータオルや衣類収納用のオーガナイザー、充電ケーブルや小物諸々など、日々の暮らしをアップデートするためにたくさん買い物をしました。
失敗した数だけ賢くなる、これは何事にも共通することですね。
何を求めて・何を諦めるかはそれぞれのニーズによって違うので、必要に応じて見極めましょう。2024年も、GetNavi web読者の皆さまにとって良いお買い物ライフとなりますように!
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