【栄養】おでんのカロリー「実は高い」説、本当なの? 管理栄養士が“栄養バランスアップ”具材も伝授
寒い季節の定番料理の一つといえば「おでん」。冬になると、具材にだしがしみ込んだ熱々のおでんが食べたくなる人も多いと思います。ところで、おでんにはさまざまな具材が入っているため、「実はカロリーが高いのでは?」「太りやすそう」と気にする人が少なからずいるようです。実際のところはどうなのでしょうか。管理栄養士の桜井このさんに「おでんのカロリー、実は高い」説の真偽について教えていただきました。
塩分過多にも要注意
Q.「おでん」はカロリーが高い料理なのでしょうか。
桜井さん「具材によってカロリーは異なりますが、全体的に見ても『高カロリー料理』とはいえないのではないかと思います。具材の中でも厚揚げやつみれ、ウインナー、がんもどきなどは比較的カロリーが高いですが、唐揚げやハンバーグといった料理と比較すると、カロリーはずっと低いです。
なお、おでんの具材の中で特にカロリーが低いものとしては、ダイコンやこんにゃく、ジャガイモ、焼き豆腐、タコなどが挙げられます」
Q.「だし」の味付けも、カロリーを左右するのでしょうか。
桜井さん「おでんのカロリーは、やはり、だしよりも具材の影響によるものだと思います。だしは、カロリーは多くはないものの塩分が含まれているため、飲み干してしまうほど摂取すると塩分過多になる恐れがあります。
ちなみに、入れる具材によってはカロリーの差が比較的大きくなる場合があります。例えば、カロリーが少ないダイコンはおよそ17キロカロリー程度ですが、がんもどきは200キロカロリー程度のものもあります。傾向としては、野菜の具材はカロリーが少なく、穀類や肉などを使った具材は、やはり高くなりやすいです」
Q.おでんの食べ過ぎは不健康につながってしまうのでしょうか。
桜井さん「一概に不健康になる料理というわけではありませんが、先述したように、だしなどの味付けの影響で塩分が多くなる傾向にあります。また、食べる具材にもよりますが全体的に野菜が少ないため、ビタミンやミネラルなどの栄養素が不足しがちな料理ではありますね。
栄養バランスに気を付けたい場合は、野菜の具材を多くしたり、青菜をプラスしたりすることで、カロリーを抑えつつ栄養素を補うことができるでしょう」
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さまざまな具材を楽しめるのが魅力のおでん。しかしそれだけに、カロリーや栄養も入れる具材によってかなり違ってくるようです。
好きなものを食べるのはもちろんよいのですが、カロリーや栄養を気にするのであれば、野菜を多めに入れた方がいいかもしれませんね。