ゲットナビが産声を上げたのは1999年のこと(正式には1999年4月24日、独立して月刊化)。当初はビジネスマン向けファッションを中心としたモノ雑誌としてスタートしたが、四半世紀を経て、現在では「家電」「デジタル」「クルマ」などを中核としつつ、時計、文房具、食品、飲料、化粧品まで、ありとあらゆるモノの情報を扱い、読者の皆さまからご愛顧いただいている。ここでは25周年を記念し、時代を彩った名機の数々をプレイバック。

 

今回は、アナログ放送停波(2011年)にともなうテレビ・録画機の買い替え需要など、AVを中心に市場が活況。デジタルが加速化した2010年から2019年までを紹介。

※こちらは「GetNavi」 2024年2・3月合併号に掲載された記事を再編集したものです

 

【2011年12月号】4K液晶レグザ/レグザサーバー

東芝
レグザブルーレイ レグザサーバーDBR-M190

発売日◉2011年12月
当時実売価格◉19万8000円

 

“全録”の便利さを世に知らしめたモデル

地デジチューナー8基を搭載した5TB HDD内蔵BDレコーダー。最大6ch×15日ぶんの地デジ番組を全録する。単体での全録レコーダーは本機が初で、従来の番組録画を一変させた一台。

 

東芝
レグザ 55X3

発売日◉2011年12月
当時実売価格◉90万円前後

 

超高画質時代を見据えて登場した4K第一号モデル

いまもなお高画質で人気のレグザ。本機は「4倍画素QFHDパネル」を搭載した4K液晶初号機だ。当時4Kソースが皆無だったため、独自の超解像技術で2K映像をアプコンして視聴した。

 

【2017年9月号】4K有機ELテレビ

ソニー
ブラビア KJ-65A1

発売日◉2017年6月
当時実売価格◉86万3670円

 

有機ELテレビ元年に登場し高い人気を誇った名機

スタンドを背面に備えたデザインが特徴的。高コントラスト&高精細、広色域の映像美に加え、パネルを振動させて音を鳴らす独自の音響システムが大好評だった。有機ELテレビ元年と言われ、各社から力作が登場するなかでも注目の存在だった。

 

【PLAY BACK!】高解像度化をテレビ放送が牽引

「解像度が2Kから4K、8Kへという流れはテレビ放送から始まり、パッケージソフト、通信……のすべてが、高解像度化。テレビデバイスは液晶から有機ELに進化していきました」(デジタル・メディア評論家・麻倉怜士さん)

 

【2014年11月号】Apple Watch


Apple
Apple Watch発売日

◉2015年4月
当時実売価格◉4万6244円〜

 

現在も進化し続けるスマートウォッチの雄

Apple初のスマートウォッチ。単体ではもちろん、iPhoneと連携してフィットネス機能やアプリ機能を使える。2015年4月24日の発売に向けて2週間で全世界300万本以上の予約があったという。

 

【PLAY BACK!】フィットネス人気で注目度がアップ

「iPhoneのヒットを受け鳴物入りで登場したものの、当初はやや苦戦。しかし、フィットネスというニーズを掴んで一気に定着しました。現在は健康・安全のためのデバイスとして高い人気です」(ジャーナリスト 西田宗千佳さん)

 

【2012年6月号】GALAXY Note


サムスン電子
GALAXY Note(SC-05D)

発売日◉2012年4月
当時実売価格◉2万1630円

 

スマホとタブレットの“いいとこ取り”ガジェット

約5.3インチの有機ELディスプレイに、付属の「Sペン」で手書き入力が行えるスマホ。画面サイズが当時のスマホとしては大きく、タブレットとの中間「ファブレット」と位置付けられた。

 

【PLAY BACK!】ペンで操作できる画期的なスマホ

「ディスプレイをペンで操作するという、新しい提案をしてくれた一台。スマホを手帳のように使えるコンセプトは、現在の折りたたみモデルGalaxy Z Foldシリーズに継承されています」(モバイルライター・村元正剛さん)

 

【2015年8月号】BALMUDA The Toaster

バルミューダ
BALMUDA The Toaster

発売日◉2015年5月
当時実売価格◉2万4732円

 

焼きたての味を楽しめる画期的なオーブントースター

バルミューダ初のキッチン家電。独自のスチームテクノロジーと温度制御により、外はサクサク、中はもっちりのトーストに焼き上げる。2022年末時点で、国内外で累計180万台を出荷。

 

【PLAY BACK!】リベイクのおいしさまでこだわった秀作

「デザインに加え、リベイクの美味しさなど感動をテーマに打ち出されたバルミューダのトースター。本モデルは、その後の家電業界のものづくりの考え方を変えた大きな礎となりました」(家電ライフスタイルプロデューサー・神原サリーさん)

 

【2014年8月号】Walkman


ソニー
ウォークマン NW-ZX1

発売日◉2013年12月
当時実売価格◉7万6820円

 

高音質を徹底追求するハイレゾプレーヤー

ハイレゾ音源の再生に対応した、当時の最上位モデル。フルデジタルアンプ「S-Master HX」を搭載し、ハイレゾ音源を忠実に再現する。DSD音源にもアップデートで対応。

 

【PLAY BACK!】屋外で活躍するモノが人気に

「HERO+ LCDは「小さくて高画質なアクションカム」として、個人だけでなくテレビの現場でも大活躍。NW-ZX1は、ハイレゾ対応の携帯プレーヤーに需要があることを示しました」(テクニカルライター・湯浅顕人さん)

 

【2015年9月号】GoPro HERO

GoPro
HERO+ LCD

発売日◉2015年7月
当時実売価格◉4万2120円

 

アクションカメラ人気の火付け役的存在

アクションカメラの代名詞GoPro。「HERO+ LCD」はエントリーモデルながら、タッチ式の液晶モニターを搭載し、使い勝手に優れる。アクセサリーが豊富なのも人気の要因。

 

【2017年1月号】AirPods

Apple
AirPods

発売日◉2017年12月
当時実売価格◉1万8144円

 

Apple製TWSの発表を待ちわびる人が続出

2016年、イヤホンジャック非搭載のiPhone 7とともに発表された完全ワイヤレスイヤホン。当初10月下旬発売予定だったが、技術面の問題で延期、同年12月13日発売が開始された。

 

【PLAY BACK!】TWSブームはAirPodsが牽引

「スマホからヘッドホン端子が省かれ始めるようになって登場したのがAirPods。いまではイヤホンの主流になったTWS(完全ワイヤレスイヤホン)ですが、AirPodsのヒットあってこそ!」(AVライター・野村ケンジさん)

 

【2018年2月号】Amazon Echo

Amazon
Amazon Echo

発売日◉2017年11月
当時実売価格◉1万1980円

 

本体に話しかけるだけで様々な機器を操作できる

音声アシスタント「Alexa」を搭載したスマートスピーカー。本機に話しかけると、音楽の再生、天気やニュースの読み上げ、スマート家電の操作などが音声で行える。日本では第2世代より発売。

 

【PLAY BACK!】音声認識で動くAI時代のデバイス

「AI時代の幕を開けた製品であり、ストリーミング・ミュージック定着の起爆剤でもあります。今後は、スマートホームの基盤として、さらなる進化が期待できるでしょう」(ジャーナリスト・西田宗千佳さん)

 

【2019年12月号】Model 3

Teslaジャパン
モデル 3

発売日◉2019年5月(受注開始)
当時実売価格◉511万円〜(掲載時)

 

入手も夢ではない未来の電気自動車

アメリカ・テスラ社のコンパクトなセダンタイプの電気自動車。ステアリング左右のコラムスイッチが廃止され、シフト操作をタッチパネルで行うなど、まさに次世代を感じさせる一台だ。

 

【PLAY BACK!】日本人も驚く電費性能の高さ

「日本人はテスラに対して概して冷淡だったが、モデル 3は世界のEV市場を一気に拡大させるだけの先進性がある。そのキモは高度なバッテリーマネジメント! 電費の良さは現在も世界一だ」(自動車評論家・清水草一さん)

 

【歴代編集長思い出エピソード】

3代目編集長 松井謙介

在職期間2010年4月-2014年9月。現在はGetNaviプロデューサー、ワン・パブリッシング取締役として多忙な毎日を送る。

 

モノ雑誌らしからぬ付録のおかげで最高売り上げ樹立

AV担当のころ、薄型テレビ切り替えの時代で、テレビ・レコーダーの記事を作りまくりました。編集長になってからの思い出は「けいおん!」のクリアファイルを付けた号。たぶん、GetNavi史上一番売れた号じゃないかな。モノ情報誌に「けいおん!」という取り合わせが、なんだか節操がなくて、でも「どんなトレンドも追いかける!」という姿勢が表れていて好きです。

↑AV担当時代に苦労して作った3Dテレビの記事

 

↑GetNavi史上最も実売部数が伸びた号の表紙(2012年2月号)