“ポツンと一軒家”へ続く悪路を抜けると…ダム湖のほとりに現れた“昔話のような景色”
日本各地の人里離れた場所になぜだかポツンと存在する一軒家と、そこに住まう人物の人生にも迫っていく番組『ポツンと一軒家』。
10月22日(日)は、ゲストに加藤貴子と梅澤美波(乃木坂46)を迎えて放送される。
山形県、海に近い山の真っただ中にポツンと一軒家を発見。
大きな屋根の建物で茅葺き屋根のようにも見える。敷地には広い農地があり、四角く区切られた大きなスペースも確認できる。
今回発見したポツンと一軒家は、前回の放送で山形県の捜索のときに案内役を買って出てくれた78歳の男性から、後日「もう一軒、別のポツンと一軒家がある」という情報提供を受けたことから、あらためて山形県を訪れて捜索することに。
連絡をもらった男性の家がある最寄りの集落へ訪れた捜索隊。今回の一軒家について話を聞くと、県外就職をした後にUターン帰郷をした夫婦が暮らしているそう。
そして、話もそこそこに「出発しましょう」と今回も近くまで案内してくれるという男性。集落を後にして、しばらく進むと大きなダム湖沿いの道が続く。
その先、目指す一軒家がある山の入り口まで案内した男性は、「この狭い山道を登った先にありますよ」と教えてくれた。
入り口は道路脇にあり、一見すると道とは思えないような急坂が続いている。山道へ入るやいなや、捜索隊が「車が上を向いています!」とおののくほどの急こう配の山道だ。
しかも、落ち葉などが積もった悪路。タイヤを滑らせながらも慎重に進んでいくと、大きな茅葺き屋根の建物が見えてくる。
そこはダム湖のほとりに大きく切り拓かれた棚田があり、昔話から飛び出してきたような景色だった。
築150年の家から姿を現したのは86歳の男性。「自宅は麓の集落にあり、この茅葺きの家には住んでいないんです」という。
先祖代々続く仏壇が自宅にあり、その仏壇を守るために老朽化の進んだ茅葺きの屋根の修理と保全を続けているのだとか。
「屋根の葺き替えをできる人がいないから、自分でするしかない」と、20年にわたって夫婦共同作業で茅葺きの修繕を続けてきたという。
都会では考えられない茅葺きの屋根の修繕に夫婦で時間を費やしながらも、「ここは都会よりも静かですし、何より空気がいいので大好きなんです」とにこやかに話す86歳の妻の姿。
そこには、先祖代々続く家への思いが詰まったかけがえのないストーリーがあった。