プーチンの私兵集団「ワグネル」ウクライナ隣国に大集結 でも戦車は? ロシア軍が動いたか
今度は何を企んでいる?
「ワグネル」がベラルーシ中部に拠点構築?
イギリス国防省は2023年7月30日(日)、ウクライナ紛争の状況に関する分析を更新。2023年7月中旬に入り、エフゲニー・プリゴジン氏が率いるロシアの民間軍事会社「ワグネル」の傭兵部隊が、ベラルーシ中部にある町ツェリの軍事キャンプに拠点を構築していると分析しました。以前はガラ空きだった施設に数百両の車両が到着したことが明らかになったとしています。
2023年6月24日、ロストフ・ナ・ドヌ市で撮影された「ワグネル」所属のT-72戦車。(画像:Fargoh[CC0])。
7月19日に撮影された衛星画像では、テント約300張と車両約200台を確認したとのこと。ただ、車両の大部分はトラックとマイクロバスで、装甲戦闘車両はほとんどない模様です。ワグネルは民間軍事会社であるものの、ロシア軍が装備するT-72戦車や装甲車など重装備も保有していることで知られていました。
同国防省は、ワグネルが使用していた重装備がどうなったのかは不明としつつも、これらをロシア軍に返還せざるを得なくなった可能性を指摘しています。
ちなみにワグネルは、2023年6月に起こした反乱の際、ロストフ・ナ・ドヌにあるロシア軍の南部軍管区司令部を戦車で包囲するなどしており、これを受けロシア国防省は、反乱収束後にワグネルが持つ重装備をロシア軍に移管すると明言していました。
イギリス国防省は、ワグネルが重装備や航空輸送能力を確保できるかどうかが、今後の戦闘能力の重要な要素になるとしています。