米議会でUFO公聴会!? なお尽きぬ「未確認飛行物体」の謎 過去にはパイロット戦死も
アメリカで開催されたUFO公聴会では、UFOを見たという元軍人と、墜落したUFOを解析した政府参考人とのあいだで議論が交わされました。何ともSFチックですが、過去には空軍のパイロットが“UFOに撃墜された”とされる事件が発生しています。
事件は大戦終結3年目に起きた!
「UFO」とは未確認飛行物体のことですが、アメリカでは2023年7月26日、「UFO公聴会」なるものが開催されました。UFOを見たと証言する元軍人と、墜落したUFOの解析を行った政府の参考人が招かれ、議論が交わされたのです。アメリカでは、UFOは機密に指定されています。
実はいまから75年前、アメリカ空軍に所属するパイロットが戦闘機に搭乗中、ケンタッキー州で「空飛ぶ円盤」に撃墜され死亡するという事件が起きています。1948(昭和23)年1月7日に発生した、いわゆる「マンテル大尉事件」です。当時、ニューヨークタイムズ紙も「『空飛ぶ円盤』を追跡した飛行兵が死んだ」という見出しで報じ、人々の関心と恐怖を誘いました。いまだ真相は未解明な点も多いため、搭乗していたトーマス・F・マンテル大尉は「UFO(未確認飛行物体)による戦死者」ともいわれています。
「UFO」こと未確認飛行物体のイメージ(画像:写真AC)。
当日はケンタッキー州などで、UFOの目撃が相次ぎました。空軍は大尉らにUFOを追跡し調べるよう命令。大尉は空軍の単発単座戦闘機P-51「マスタング」に搭乗し、みるみる上昇していきました。
しかし高高度になるにつれ、ほかの機体は引き返します。マンテル大尉機のみが追跡を続けますが、2万5000フィート(約7625m)に達した辺りで交信が途絶してしまいました。
その後、地上において墜落したとおぼしきP-51の残骸と大尉の遺体を発見。空軍は当初、墜落と死亡原因を「大尉は金星をUFOと誤認して高高度まで追跡し、酸欠状態に陥って意識を失ったため」と発表しました。ところがしばらくして、アメリカ海軍が高高度で気象観測するために無人の気球を飛行させていたことが判明。すると空軍は「金星ではなく海軍の気球を誤認したため」と発表内容を訂正したのです。
結局、真相に関して大尉以外に知る者はいません。UFOか気球か、はたまた地球外の強力な兵器で大尉は撃墜されたのか、様々な噂とともに「マンテル大尉事件」は現代に語り継がれています。
ひょっとしたら、今回開催されたアメリカ議会でのUFO公聴会においても、話題に上ったかもしれません。